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人気“朝食系”レストラン「ビルズ」のグラノーラメニュー
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人気“朝食系”レストラン「ビルズ」のグラノーラメニュー

グラノーラ:パンケーキに続くおしゃれな“朝食” 高級化がトレンド

 テレビ番組や女性誌がこぞって特集するなどブームとなっている「グラノーラ」。人気の朝食系レストランで定番メニューとなったり、専門店がオープンしたり、ぜいたくな素材を使った商品が発売されたりと「高級化」の道を進んでいる。「パンケーキ」に続く、おしゃれな朝食メニューとして注目を集めるグラノーラのトレンドを探った。

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 ◇「ビルズ」など朝食系レストランでメニューに

 パンケーキブームの火付け役ともいわれるレストラン「bills(ビルズ)」では2012年の夏、レギュラーメニューとして「bills自家製グラノーラ w/ヨーグルト、フルーツコンポート」(700円)を導入した。自家製の穀類などがたっぷりと入ったグラノーラ、ラズベリー味などのソース「フルーツコンポート」とヨーグルトがセットになっており、好きなように食べることができる。グラノーラはとても歯ごたえがあり、かなり満腹感を得ることができるメニューだ。

 ビルズの広報担当者は「朝食にパンケーキやスクランブルエッグ(の注文)だったのが、今はグラノーラを頼む人も多い」とその人気を実感。また「ニューヨークの朝食の女王」と呼ばれるレストラン「Sarabeth’s(サラベス)」などのメニューにもグラノーラが登場している。

 ◇専門店もオープン 和風、カスタマイズと細分化

 13年8月には、グラノーラを専門で販売するショップ「GANORI(ガノリ)」が東京・代々木上原にオープン。ごぼうや黒豆、そばの実などが入った和風のグラノーラ「オリジナル和風ごぼうミックス」などの製品があるほか、グラノーラベース、ナッツ、ドライフルーツなどを組み合わせて自分だけのグラノーラを作ることもできる。グラノーラベースは「アップル」「ココナッツ」など6種類、ナッツは「松の実」「ヘーゼルナッツ」など8種類、ドライフルーツは「クランベリー」「レモンピール」など15、16種類と豊富だ。

 価格は1袋190グラムで900~1400円ほど。1回で食べる分量を100グラムだとすると、約2回分。毎日の朝食として食べると考えると割高な印象だが、客層は20~40代の女性で、50代の男性も多いという。同店の川添智史ショップマネジャーは「健康志向の方が多い」といい、同年10月にテレビでグラノーラ特集が放送されたこともあって客足が伸び、「(4坪の店舗に)1時間で15人ほどが行列になることもある」と語った。

 ◇市販品も売り上げ増 高級化商品も

 さらにグラノーラのすそ野は広がり、1991年に発売されたグラノーラ「フルグラ」(カルビー)は、2012年に売り上げを一気に伸ばして、前年比7割増の60億円を記録した。13年は12月の時点で80億円を突破する勢いだった。

 同社のマーケティング部フルグラ事業部・商品企画担当の網干弓子さんは、売り上げ増を「ビルズなどでグラノーラメニューが導入され、(グラノーラが)おしゃな朝食メニューとしてイメージが伝わった」と分析。女性タレントらがブログなどで発信するなど、メディアを通じてトレンド情報が広まったといい、「おいしく手軽に取れるおしゃれな朝食メニューとして女性層から広く受け入れられた」と話す。

 また同社の総合企画本部部長付・佐藤あん奈さんは、現在のグラノーラのトレンドを「グルメ化、高級化」と考えている。その傾向を受けて、13年9月に素材にこだわったグラノーラシリーズ「マイ・グラノーラスタイル」をインターネット通販限定で発売。「フルグラ」の約1.5~2倍のドライフルーツが入っており、価格はフルグラの380グラム入り520円(編集部調べ)よりも割高の340グラム入り735円(編集部調べ)に設定されている。

 ガノリの川添マネジャーは今後について「高級志向になるとおのずとオーガニックのものを選ぶことになる。(グラノーラに使われる)新たな食材が追求される」と予想した。高級化するグラノーラ。2014年はどこまで進化する?

 *グラノーラ……米国発のシリアルで、オーツ麦や玄米、とうもろこしなどの穀物や穀殻を、はちみつや黒砂糖などと混ぜてオーブンで焼いた食品。ドライフルーツやナッツを混ぜた商品も多く、ビタミンや食物繊維、鉄分などが豊富で、栄養価が高いことや短時間で調理ができることで人気。牛乳やヨーグルトといっしょに食べるほか、グラノーラを使ったレシピ本も発売され、フルーツといっしょにオーブンで焼いたり、お菓子作りの材料にしたりと多くの食べ方が提案されている。

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