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彼女がキレイな理由:TAOさん「自分が応えられていると思う瞬間がうれしい」 日本のドラマ初出演

 世界のトップモデルとして活躍しているTAOさんが、19日にスタートするWOWOWの連続ドラマW「血の轍」に刑事役で出演している。TAOさんは昨年、ハリウッド映画「ウルヴァリン:SAMURAI」で女優デビューを果たし、今作が日本のドラマデビュー作となる。TAOさんが演じる坂上陶子は、谷原章介さんが演じる主人公の刑事部捜査1課の兎沢実の捜査に協力する捜査1課特殊班のエリートという役どころ。相場英雄さんの小説が原作で、未解決事件を巡る警察内部の刑事部と公安部の対立を描く骨太のサスペンスドラマの中で、TAOさんはクールな外見をまといながら熱いものを内に秘めた人物を演じている。陶子について「がんこなところや、一つのことに集中すると、まっすぐで周りが見えなくなってしまうところが自分と似ている」というTAOさんに、今回の撮影のエピソードや女優やモデルの仕事への思いを聞いた。

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 TAOさんは今回のオファーを受けた感想を「本当にまだ映画に1本しか出たことがない状態で(この役を)やってほしいと言っていただけたことは光栄です。映画のときは、ほとんど英語で、ちょうど日本語でお芝居がしたいなと思っていたのでタイミング的にもばっちりだと思ったんですが、(撮影中の)今はなんてことを言ってしまったんだろうと思うほど打ちのめされているんです」と語る。なぜ打ちのめされているのか。それはせりふ回しの難しさからだった。「日本語って深いんだなと思って。英語のときは私はアジア人なので(アジア人特有の)アクセントがあってもおかしくはないですけど、日本語ではそれは許されないなと。あと、刑事の役ですので普段の生活には出てこない言葉が多く、滑舌がついて行かなくて……」と苦労しているようだ。

 陶子は感情は表に出ないが内側には熱いものを秘めているという性格。そういったキャラクターを演じることについて、「わりと自分にもそういうところがあって、今回の陶子という役と前回の映画の役柄についても共通点が多いと感じています。今回も監督からは無理なくやってといわれていて、私の中にあるものでというリクエストだったので、すんなり(役に)入れています」と自然体で演じている。

 陶子とは「がんこなところは似てますね」と笑う。「陶子のように、まっすぐで周りが見えなくなってしまうようなところは、もしかしたら私にもあるのかもしれないですね。『芯が強いね』ってよくいわれるんですけど、自分ではよく分からなくて。でも、やりたいこととかもころころ変わるんですけど迷うことはあまりなくて、したいと思ったら次の日には絶対にやらなきゃというような性格なので、後悔もあまりしないんです。そういうところが、まっすぐで前しか見ていない陶子との共通点かもしれない」と自己分析する。

 主演の谷原さんは「爽やかな王子様のようなイメージがあったんですけど、すごく男らしい方で、面白いし、冗談を言ってみんなを笑わせたりして兄貴的な存在なんです。和気あいあいとした空気を谷原さんが作ってくださって」と“座長”らしく現場をまとめているようだ。対する公安部の警部・志水達也を演じるお笑いトリオ「ネプチューン」の原田泰造さんは「私は残念ながらからむシーンがあまりないんですけれども、わりと(撮影中は)普段から志水という感情を殺す役になり切っていて、すごく静かなんですね。ちょっと話しかけづらいというか。それが役作りなのかいつもなのか、私は初めてお会いしたので分からないんですけど、志水そのものなのでさすがだなと思ってしまう」と現場では役になり切っているという。

 これまでのモデルの仕事と女優の仕事の違いは「長期間、集中するというようなことはモデルの仕事ではないことだったので、そういうのも新鮮というか、やりがいがあるし、(1作品が)終わったときの充実感があるんじゃないかな」と感じている。今は女優の仕事をしていて「カメラが回っているときが一番楽しいです、(監督から)こうしてみて、ああしてみてと言われたことに自分が応えられていると思った瞬間がうれしいですね。言われたことに自分のスキルがまだまだ追いついていないんですけど、もうちょっといろんなやり方で遊べたら面白い」と手応えを感じているようだ。

 また、女優の仕事は「一つの映画やドラマに何百人の方の力が集結して一つのものができるんだなということを身にしみて感じていて。それがモデルをやっているときはなかなか感じられなかったんですけど、もっともっと時間を費やしてチームになって何かを作るということが自分にはすごく合っている。向いているというかすごく好きなんです。人と人とのつながり、協力してものづくりをすることが大事だし、自分でこれからもやりたいという場所なんです」と目を輝かせる。

 モデルの仕事と女優の仕事は今後も両立していきたいという。「モデルをやっていてよかったと思うのは映画やドラマをやっているときに自分がどういうふうに映像に映っているのかを理解できているといわれることです。そういう想像力というか、自分がどう見えているというのはモデルで培ったものだと思います。逆にお芝居の仕事をしたあとにモデルの仕事に行くと、表現は写真なんだけれども、その中で深い部分で演技ができたらなと思います。実践できているかといったらまだまだ発揮する機会がないんですけれど……」と互いにいい影響があるようだ。

 女優の仕事もモデルの仕事も「どちらもさすがだねっていわれるように両立できたらなというのが夢なんです。私は今、演技の方に傾いているので、合間を縫ってファッションの仕事もしていきたいんです。どちらにしても“使いたい”と思われるような女性でいたいなと思っています」と前向きに語った。

 次回はTAOさん流のリラックス方法や今後について聞く。

 <プロフィル>

 1985年5月22日生まれ、千葉県出身。14歳で東京のモデルエージェンシーに所属。その後、パリに拠点を移し、ミラノ、ニューヨーク、ロンドンなどでも活動。数々の雑誌、ランウエー、ワールドキャンペーンなどをへて、 世界のトップモデルとして活躍。2013年公開のハリウッド映画「ウルヴァリン:SAMURAI」で女優として映画デビュー。同作のDVD初回生産限定4枚組みコレクターズ・エディションは2014年1月8日リリース(発売元・販売元:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン)。また、日本の連続ドラマ初出演となるWOWOWの連続ドラマW「血の轍」は2014年1月19日から放送スタート。全4話。第1話は無料放送。

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