検索
神代の湯の露天風呂。和風庭園をながめながらつかる。大量の湯が浴槽からあふれでて常に床をぬらしている
1 / 6

神代の湯の露天風呂。和風庭園をながめながらつかる。大量の湯が浴槽からあふれでて常に床をぬらしている

日本の名湯:静岡・中伊豆の温泉旅館「神代の湯」 逗留したいこぢんまりした宿

 静岡県伊豆市にある温泉旅館「神代(じんだい)の湯」は、時間をかけて逗留したい場所の一つ。中伊豆の山の上、ぽつぽつと人家があるだけの場所にあり、旅館と大浴場が、小さな川をはさむようにあり、橋が二つをつないでいる。1日の定員は約10人というこじんまりとした宿で、簡素だがムダがなく清潔感があり快適に過ごせる。

いま、推されてます

 角質を落とす効果が期待できる美肌の湯。さっぱりとした湯上がり感が特徴で、夏の入浴もよさそうだ。内湯と露天風呂が一つずつあり、日帰り入浴もできる。内湯の泉温は40度ほどで、露天は湯口からの距離によって異なり40~42度。オーナーによると、源泉に一切手を加えていない100%源泉かけ流しという。

 時間制で男湯女湯が入れ替わるので両方に入ることができた。湯あたりしにくい肌にもやさしい泉質で、1日に何度も入浴できそうだ。また宿泊者限定の貸切りラジウム温泉もある。

 食事は、オーナーの祖母と叔母が栽培した玄米や雑穀、自家製野菜のみで作ったという精進料理が特徴で、やさしくホッとする味。一部に温泉水を使用しているという。精進料理以外の料理もあり、金目鯛など地元の特産をつかった料理も追加できる。

 近くのバス停から1キロ以上ある不便な場所で、時間によっては送迎サービスがあるものの、それ以外の交通手段は自家用車かタクシーしかない。それでも平日も客が訪れる。先代オーナーが介護施設を作ろうとしたため現在の場所になったといい、結局、温泉だけになったが、川のせせらぎしか聞こえない静かな場所で逗留にふさわしい。

<プロフィル>

 朝香。温泉ソムリエアンバサダー。大学時代に日本中世史を専攻、さまざまな地域の歴史について学ぶ。モデルとして、ショーを中心に活躍する一方、温泉の魅力やその効能を引き出す入浴法を広めようと活動している。

いま、推されてます

写真を見る全 6枚

コラム 最新記事

アクセス上位記事