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NHKの連続ドラマ「愛おしくて」で主演している田中麗奈さん
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NHKの連続ドラマ「愛おしくて」で主演している田中麗奈さん

彼女がキレイな理由:田中麗奈さん 「深みのあるドラマに」 有松絞作家役で大人のラブストーリー演じる

 女優の田中麗奈さんが、有松絞作家役で主演している連続ドラマ「愛(いと)おしくて」(NHK総合、火曜午後10時)が放送中だ。田中さん演じる心に傷を負った女性が、人を愛し幸せをつかんでいく物語。NHK名古屋放送局が制作し、名古屋市内と岐阜県多治見市、美濃市などで撮影された。有松絞の工房を訪れて絞り染めに挑戦したという田中さんに、役作りや、「深みのあるドラマに」と語る作品の見どころについて聞いた。

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 ドラマは田中さん演じる有松絞の絞り染め作家の小夏が、秋吉久美子さん演じる師匠、怜子の恋人で獣医師の光太郎とひかれ合っていく……という大人のラブストーリー。光太郎を吉田栄作さんが演じている。小夏は、父に捨てられ、母を病気で亡くし、恋人にも裏切られ、有松絞が唯一の生きがいという女性で、名古屋市内で有松絞を学び、岐阜に工房を持つ怜子に弟子入りを志願した。

 田中さんは撮影前、名古屋市緑区の有松絞の工房を訪れ、絞り染めに挑戦。布を糸で縛り、染料に繰り返しつけるなどして、一日かけて、制作過程を学んだ。

 小夏が大胆な発想の持ち主であることから「指導をしてくださった絞り染め職人の方にアイデアをいただきながら、普段は使わないという鍋を使いました」と振り返り、「集中して、時間をかけて、楽しみながら作業しました。それなりにエネルギーも使いましたけれど……」と笑顔を見せる。自身が絞り染めを施した布は、そのまま持ち帰ったという。

 小夏について「アーティストというより職人。生きるために(絞り染めを)やっている感じがする。秘めた情熱があって、表現したいことはあるけれど、危ない橋を渡るより、しっかりと(前を)見据えているタイプ」と表現。芝居でも「職人的(な人物)に見てもらえれば」と気を配っているといい、家でデッサンをしたり、作業をしたりするシーンは「『周りに散らばっているものは、こんな感じかな』と想像をして、彼女の生活が見えたらいいなと思っています」と細部にも独自の工夫を取り入れている。

 また劇中では、1人の男性を巡る2人の女性の姿が、時に激しく描かれるが、田中さんは「私としては“バトル”という感じではない」という。

 職人タイプの小夏に対して、師匠の怜子は「芸術家でアーティスト」。「(2人は)生き方、仕事のとらえ方、人間関係の価値観が違って……。もちろんお互いが気になる存在。(そんな2人の間に)男性が登場して、それぞれの価値観で男性と触れ合っていく……という深みのあるドラマになれば」と力を込める。

 さらに「小夏は、愛情というものに対して恐怖心があったり、結婚しようと思っていた人との別れがあったりして、傷を持っている。(ストーリーが進んで)小夏が、妥協や無理をせず、どんな選択をしていくか、どういう人生や道を作っていくかに注目していただければ」と見どころを語った。

 次回はドラマのロケの間の過ごし方や、理想の女性像などについて聞く。

 <プロフィル>

 たなか・れな。1980年5月22日生まれ。福岡県久留米市出身。98年の映画「がんばっていきまっしょい」に初主演。日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。以降、映画を中心にドラマ、舞台や連載など幅広く活動。最近の出演作にTBSドラマ「美しき罠~残花繚乱~」、フジテレビ系ドラマ「三面記事の女たち-愛の巣-」がある。NHKではドラマ10「激流~私を憶えていますか?」、プレミアムドラマ「歩く、歩く、歩く~四国 遍路道~」、プレミアムよるドラマ「徒歩7分」などに出演した。2015年の大河ドラマ「花燃ゆ」では毛利安子(銀姫)役を好演。初夏に公開予定の映画「葛城事件」(赤堀雅秋監督)で、死刑反対を唱え、無差別殺人事件を起こした葛城家の次男・稔と獄中結婚をする女性を演じる。

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