検索
映画「64-ロクヨン-後編」のワンシーン (C)2016映画「64」製作委員会
1 / 1

映画「64-ロクヨン-後編」のワンシーン (C)2016映画「64」製作委員会

今週シネマ:10、11日公開の映画 「64-ロクヨン-後編」「マネーモンスター」「サブイボマスク」…

 今週末に公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。10日には女優としても活躍するジョディ・フォスターさんの4作目の監督作「マネーモンスター」が公開。11日には作家の横山秀夫さんによる長編ミステリーを映画化した「64-ロクヨン-後編」(瀬々敬久監督)、元「FUNKY MONKEY BABYS」のメンバーでミュージシャンのファンキー加藤さんが主演した映画「サブイボマスク」(門馬直人監督)が公開される。

いま、推されてます

 「64-ロクヨン-」は、昭和天皇の崩御により、わずか7日で終わった昭和64(1989)年。その間に起き、迷宮入りとなった少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」が時効を間近にした平成14(2002)年、再び浮かび上がる……という内容。前編は「ロクヨン」当時、事件に関わりながら真犯人を見つけられなかった刑事や被害者遺族らそれぞれの思い、警察とメディアのあつれき、刑事部と警務部の反目、さらに地方(県警)と中央(警察庁)の確執などが描かれた。後編では、前編から委ねられた「ロクヨン」を模倣した誘拐事件の捜査がいよいよ佳境に入るとともに、前編を見ながら浮かんだ疑問の数々が、見事に回収されていく。映像化するにあたって瀬々監督は、脚本家の久松真一さんと何度も意見交換をし、22回の改稿の末、脚本を仕上げたといい、原作とは異なる結末にも注目だ。

 「マネーモンスター」は、ジョージ・クルーニーさんとジュリア・ロバーツさんという屈指のスター俳優を起用し、格差問題、金融取引の闇、ジャーナリズムの質の低下など、今どきの話題をすべて盛り込んだ社会派サスペンス。上場したばかりの企業の株が急落し、財テク番組のパーソナリティーのリー・ゲイツ(クルーニーさん)は、生放送中に企業の責任者に株価急落の理由のインタビューを試みる。一方、番組のコントロールルームでは、ディレクターのパティ・フェン(ロバーツさん)が、アドリブで暴走しがちなリーの言動を、冷や冷やしながら見守っていた。そこへ、配達業者を装った若い男(ジャック・オコンネル)がスタジオに侵入。男はリーを人質に、無謀な要求を突きつける……という展開。

 「サブイボマスク」は、閑散としてしまった商店街の活気を取り戻すべく、覆面レスラーだった父親の形見の覆面をかぶり、シンガーとして歌っていくことを決意した青年の奮闘を描くコメディー作。加藤さんが主人公・春雄役で初主演をしており、主題歌「ブラザー」も書き下ろした。マイクを片手に人々に歌うことで訴えかける主人公を、加藤さんがその歌唱力を生かして熱演している。共演には小池徹平さん、平愛梨さん、温水洋一さん、いとうあさこさんらが顔をそろえた。序盤こそイタさを感じるものの、主人公が自作の歌で訴えかけるシーンは、さすが歌手の加藤さんが演じているだけに説得力は申し分ない。アニメーションを多用した演出もエッジが利いていて、笑いながらも心がほっこりする作品だ。

 そのほか10日には、ジュリア・ロバーツさんとニコール・キッドマンさんという二大女優が初共演した映画「シークレット・アイズ」(ビリー・レイ監督)が公開。11日には、女優の有村架純さんが主演する「夏美のホタル」(廣木隆一監督)、モデルで女優の河北麻友子さんが主演する「白鳥麗子でございます! THE MOVIE」(久万真路監督)が公開される。

いま、推されてます

写真を見る全 1枚

本・シネマ 最新記事

アクセス上位記事