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(左から)WEARを運営するスタートトゥデイの中川龍さん、SPRiNGの平澤梢編集長、スタートトゥデイの藤本真美さん
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(左から)WEARを運営するスタートトゥデイの中川龍さん、SPRiNGの平澤梢編集長、スタートトゥデイの藤本真美さん

SPRiNG×WEAR:注目のファッションアイコンは高橋愛、高山都、NMB48村瀬紗英 一般ユーザーも人気 後編

 人気女性ファッション誌「SPRiNG(スプリング)」(宝島社)と日本最大級のファッションコーディネートアプリ「WEAR(ウェア)」がコラボした、ファッションコーディネートのコンテスト「SPRiNG×WEAR“スプリングラマーコンテスト”supported by センスオブプレイス バイ アーバンリサーチ」がこのほど行われ、大賞にWEARのユーザーで、24歳のアパレル系会社員、Saya.(サヤ)さんが選ばれ、同誌6月号でモデルデビューした。同誌の平澤梢(こずえ)編集長と、WEARを運営するスタートトゥデイのマーケティング本部マーケティング部ディレクターの中川龍さん、同部WEARブロックに所属する藤本真美さんに注目のファッションアイコンや、ブランドなどについて聞いた。

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 ◇等身大で人気の元モー娘。高橋愛 新たにNMB村瀬紗英も

 ファッションに敏感な人たちが参考にしているものの一つが、著名人のSNS。藤本さんは「著名人でも、等身大な方は人気が高い」といい、「例えば、元モーニング娘。の高橋愛さんは、ネットでファッションが注目されていますが、彼女はモデルさんのように身長は高くはないけれど、工夫しておしゃれな着こなしをしている。バッグや靴、どこかワンポイントでいいものを取り入れつつ、低価格なアイテムでコーデを組んでいたりして、親近感がわくところが、人気の理由だと思います」と分析している。

 平澤編集長も「最近では女優さんでも、ハイブランドだけじゃなく、ファンの方が買えるようなものも取り入れていますからね。高橋さんはその辺りが上手ですよね」と同意する。

 また中川さんは「最近はアイドルのカテゴリの中にも、ファッションが好きなメンバーがいて、SNSは、そういう人たちが自身のファッションを発信する場になっていますよね。高橋さんも自分で発信することで、ファッションアイコンとしての側面をキャッチアップされるようになったし、最近はNMB48の村瀬紗英さんも、自身のファッションを披露して、フィールドを広げている。これは最近見られるようになった傾向ですね」と語った。

 さらに平澤編集長は、現在、同誌の公式インフルエンサー「スプリングラマー」として活動しているモデルで女優の高山都さんを例に挙げ、「高山さんはランニングをする様子や、自作の料理の写真などをアップしているんです。そういうふうに、おしゃれはもちろん、お仕事もしながら、料理もして、スポーツで体を動かして……と、“生活に手をかけている感”がある方が、ファンからは支持されるんじゃないかと思います」とファッション以外の側面にも魅力がある人に注目しているようだ。

 ◇芸能人より一般ユーザーの方が人気? その理由は…

 一方で、WEAR上では意外な逆転現象も起こっているという。「WEARには著名人カテゴリで人気のある人と、一般の方々のカテゴリで人気がある人、2層があるんですが、数値で見ると、WEARの中では一般の人の方が影響力が強いんです」と藤本さん。さらに「不思議なことに、顔出しをしていない人の方が、お気に入り保存数などの数値が高い傾向にあります。その方が、ユーザーがコーデを参考にする際にイメージがつきやすいのかもしれませんね」と話す。

 中川さんは「参考になる、という点を突き詰めていくと、身近な人、ということになる。ママだったら同じママのコーデを、学生だったら同じ学生のコーデを参考にしたいとなるから、一般の人の人気が高まるのかもしれません」と分析。最近のファッションアイコンは「参考になる」「実際に取り入れられる」という点が評価されるのかもしれない。

 ◇ユニクロ、GUを「いかにおしゃれに見せるか」がステータス

 ファッション誌が最新のトレンドを掲載する一方で、WEARが映し出すのは「現在進行形のファッション」と藤本さん。雑誌に新しいアイテムが登場すると、その少し後にはWEAR上でもそのアイテムが増え始めるなど、ファッションの変化を如実に感じることができるという。

 そんなWEARでは今、どんなコーデが人気なのか。藤本さんは「(WEARの)ランキング上位に入るのは、スタンダードでシンプルなコーデが多いですね。奇抜ではないけど、シンプルなアイテムを上手に使っている人。『私も、まねできそう』と思えるコーデになっているところがポイントのようです」と説明する。

 人気を集めるブランドは、ファストファッションの「ユニクロ」や「GU」。「WEARの中ではブランドランキングというものがあるんですが、そこではほとんどユニクロかGUが1位。100万コーデくらいあります」といい、「ユニクロやGUを上手に着こなしているという点も、ユーザーが見るポイントになっているようで、人気ユーザーの方もよく着ていますね」と傾向を語る。

 また平澤編集長も「ユニクロをいかにオシャレに見せるかがステータスになっているところもありますよね」と話し、中川さんは「もはやユニクロは安い服、という感覚ではないかもしれません」と価値観の変化について語った。

<プロフィル>

 ひらさわ・こずえ。名古屋市出身。男性向け雑誌の編集を務めた後、2010年に宝島社に入社。女性ファッション誌「InRed(インレッド)」の編集部を経て14年から現職。

 なかがわ・りゅう。東京都出身。2012年1月にスタートトゥデイ入社。WEARの設立時より、営業チームを統括。同アプリ導入の営業や、活用法のコンサルティング、公認ユーザー「WEARISTA(ウェアリスタ)」の管理を担当。

 ふじもと・まみ。熊本県出身。2011年4月にスタートトゥデイ入社。同社のメディアサービス運営、ZOZOTOWNの公式SNSなどの担当を経て、13年からWEARに参加。同アプリの著名人を含む公認ユーザー獲得の営業や、サービス運営などを担当。

 *SPRiNG……1996年に創刊。2014年に30歳前後の「おしゃれで知的な文化系女子『グッドガール』」をターゲットに大幅にリニューアルした。コンセプトは「シンプルおしゃれが好き!」。16年上半期(1~6月)の雑誌販売部数で、月間平均売り上げが10万部を超え、前年比217%を記録した。

 *WEAR……2013年にサービスを開始したファッションコーディネートアプリ。世界各国の人気ショップスタッフや一般ユーザー、モデルやデザイナーなどが投稿した600万件以上のファッションコーディネートから、アイテムやキーワードなどでコーディネートを検索、投稿できる。現在、900万ダウンロードを突破している。

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