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彼女がキレイな理由:黒木華さん 10年後の自分は? 「一度は結婚してみたい」

 公開中の黒木華さん主演の映画「日日是好日」(大森立嗣監督)は、一人の女性が、“お茶”を通して人生が豊かに彩られていく様を描いたヒューマン作だ。主人公の典子を演じた黒木さんに、今作に出演して気づかされたこと、また、美容と健康のために気を付けていることや、10年後の自分について聞いた。

 ◇有意義に暮らすために

 原作は、人気エッセイストの森下典子さんが、自身の体験をつづった「日日是好日 『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」(新潮文庫)だ。二十歳から45歳までの典子を、黒木さんが演じている。

 映画には、典子が、ふと水と湯の音の違いに気付く瞬間がある。黒木さんはその場面がとても好きだという。「普段生活していると、そういうことに気付く時間や余裕がないですよね。今回、お茶を体験して、撮影でではありましたけど、静かな空間の中で風の音だったり庭の水の音だったり、自分のお点前の音だったり、そういうものに気付かされて、せっかく日本にいながら四季を感じていなかったな、割とせわしく生きていたんだなということに気付かされました」と今作に出演した収穫を明かす。

 今作は、茶道を通して、有意義に暮らすためのヒントも提示する。そこで、黒木さん自身が有意義な生活を送るために日々心掛けていることをたずねると、「きちんと休むことが、大事だと最近気づきました」という答えが返ってきた。「若いから、がむしゃらにやっても平気だと思っていたんですけど、休まないとそのがむしゃらもできないんだなと最近気づきました。休むということの大事さとぜいたくさに気付きました」と、オンとオフの切り替えの重要性を語る。

 ◇長い休みがとれたら

 そんな黒木さんのオフの日の過ごし方は、最近は、家で映画を見ることが多いという。ジャンルは周期的に変わるそうで、取材をしたときはちょうど、「ここ一年はホラーブーム」でといい、もともと「(怖いのは)嫌いなんですけど、最近ちょっと見たくて、ゾンビ映画を借りてきて見ています。少し前まではミステリーの映画を借りて見ていました」と明かす。

 その答えから、割とインドア派かと思いきや、今、挑戦したいことに挙げたのは「車の運転」。免許は持っているが、車は持っていないため、「車があれば行動範囲も自然と広がるのかな」と想像を巡らす。さらに、「ずっとやりたいと思っていてできていないこと」として「スカイダイビング」を挙げ、行動派の一面も見せる。

 長い休みがとれたら、海外に英語の勉強をしに行きたいという。行き先は「ヨーロッパがいいですね」といい、また「普通に遊びに行きたいところはアルゼンチンです。南米に行ってみたいですね」と笑顔で語った。

 ◇美容と健康の秘訣は

 放送中のNHK大河ドラマ「西郷どん」に出演する一方で、「億男」「ビブリア古書堂の事件手帖」「来る」など出演した映画の公開が続く。多忙な中、美容と健康のために気を付けているのは、睡眠と肌のケアだという。「睡眠は大事ですね。(睡眠不足だと)肌が荒れたりとか体調が悪くなったりして一番(影響が)出やすいので。8時間は寝るようにしたいです」と話す。日頃、ファンデーションは「塗ったり、塗らなかったり」だそうだが、日焼け止めは欠かさず、「化粧水と乳液をつけて、日焼けだけしないようにして、家に帰ったらすぐ落とす」ことを心掛けているそうだ。

 また、「おいしいものを食べる」のも健康の秘訣(ひけつ)だという。日頃、野菜が不足しがちなので、「野菜をきちんととる」ようにしている。よく作るのは煮込み料理。「手羽元の煮込みは、よく作りますね。あとは普通にカレーとか。ポン酢と鍋料理が一番好きなので、結局、鍋になっちゃったりします」と笑顔で話す。ちなみに今回、茶道を体験し、プライベートでも抹茶を点(た)てて飲むようになった。好みは、「ちょっと濃い目の薄茶」だそうだ。

 そんな黒木さんが好んで身に着けているファッションは、「オーバーサイズで、あまり締め付けられないもの」。普段は「フェミニンなものよりはボーイッシュなものが好き」で、「Tシャツにジーンズとか大好きです。サルエルパンツに、結構たっぷりめのロンティー(ロングTシャツ)とか。上に大きいものを持ってきたら、下はちょっとスキニーにしたり」などがお気に入り。ゆるふわの、いわゆる「森ガール」系の服は着ないそうで、「割ととがった服装」を好むという。色は黒が多く、「上下黒で靴はピンク」といったコーディネートもするそうだ。

 ◇10年後の自分は?

 2010年の本格デビューから8年がたつ。これまで、舞台や映画、テレビドラマでさまざまな役を演じてきた。そこで、自身の10年後を想像してもらうと、「きちんと年を取っていたいですね。役者さんも続けられていればいいなと思いますけど……」と、言外には女優業にこだわらないというニュアンスが。それを指摘すると、「かもしれないですね」と言いつつ、女優業は「とても好きですし、やり続けたいですけど、普通の生活もしたいです」と正直な気持ちを打ち明ける。

 その上で、「(10年後の)38歳だったら、結婚して子供ができていればいいなと思いますね。子供が好きなので、いつか自分も家族を持ちたいと思っています。その中で女優さんをできていたら、また違うものが広がると思うので、せめて1回は結婚したいですね」と明かす。以前は30歳ぐらいまでに母親になれていたらと思っていたそうだが、「今、28歳なので、あと2年しかないんですよね……」とちょっぴり焦りも? その言葉に「分からないですよ、芸能界でも電撃結婚が続いていますから」と返すと、「そうですね。出会いがあって、その勢いに乗れるといいですね」と笑顔を見せた。

 <プロフィル>

 くろき・はる 1990年3月14日生まれ、大阪府出身。2010年、NODA・MAP番外公演「表に出ろいっ!」のヒロインオーディションに合格し、本格デビュー。映画デビューは「東京オアシス」(11年)。「シャニダールの花」(13年)で初主演。「小さいおうち」(14年)で第64回ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)受賞。主な映画出演作に「母と暮せば」(15年)、「リップヴァンウィンクルの花嫁」「永い言い訳」(共に16年)、劇場版アニメ「未来のミライ」「散り椿」(共に18年)。公開待機作に「億男」(10月19日公開)、「ビブリア古書堂の事件手帖」(11月1日公開)、「来る」(12月7日公開)がある。NHK大河ドラマ「西郷どん」、日本テレビ系連続ドラマ「獣になれない私たち」に出演中。

 (インタビュー・撮影:りんたいこ)

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