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上戸彩:今後は“母”役に意欲 「違和感なく演じられる女優に」 女性が輝く秘訣も…

 女優の上戸彩さんが、2014年公開のディズニー映画「マレフィセント」の続編「マレフィセント2」(ヨアヒム・ローニング監督、公開中)の日本語吹き替え版に出演している。続編は前作から数年後が舞台。前作同様、マレフィセント(アンジェリーナ・ジョリーさん)と真実の愛で結ばれたオーロラ姫(エル・ファニングさん)の声を担当する上戸さんは、前作出演時以降に出産、育児など環境の変化を経験し、現在は“母”であるマレフィセントに共感する思いが強いという。上戸さんにマレフィセントへの思いや女性が輝く秘訣(ひけつ)、今後の目標などを聞いた。

 ◇“母”マレフィセントに共感

 マレフィセントとオーロラ姫の“母と娘”の愛が描かれる今作。自身も結婚し、出産、育児を経験した2児の母である上戸さんは、母であるマレフィセントに共感する思いが大きかったという。「前回のときはオーロラ姫の目線でしか見られなかったと思うんですが、今はマレフィセント目線で物語を追ってしまうところもあって。『オーロラ姫、もっとマレフィセントを信じてあげて!』と(笑い)。マレフィセントに共感する思いが強かったですね」と語る。

 そんなマレフィセントについて、上戸さんは「この強さはアンジェリーナ・ジョリーさんが演じるから出ているもの」と見解を語り、「柔らかい(雰囲気の)女優さんが演じていたら全然違うものになっていると思うし、背負っている色の黒さも、違う色に見えてくると思うんです」と言う。

 「家族という形は、血のつながりだけではないな、と。血のつながりを超えている“絆”こそ本当に強いものだと思う。それは、まさにアンジェリーナ・ジョリーさんが私生活で行っていることで……いろんな国の子を育てているアンジーだからこそ、このマレフィセントを演じる意味があって、見ている側も(マレフィセントの中に)その奥深さを見てしまうところもある。母性で包まれつつ、父性の強さもあって、カッコいいなと思います」と語る。

 ◇今後は「お母さん役を演じられる女優に」

 マレフィセントにオーロラ姫、マレフィセントを心から毛嫌いするイングリス王妃……と女性の登場人物の“強さ”が印象的な今作。そこで、女性が輝く秘訣とは何か聞いてみると、「自分を持っている人は輝いていると思います」と上戸さん。「誰かの意見とか、誰かに左右されちゃっている人生はもったいないなと思います。もちろん、そういう時期を経て強くなっていくものだし、自分も長い間そういう時期がありましたが……。右往左往しつつも(自分を持つことに)たどり着いている人は、やっぱりカッコいいなって思います」と話す。

 そんな上戸さんの今後について尋ねてみた。「お母さん役を違和感なく演じられる女優になりたいなと思います」と上戸さん。妻ではなく、母親役だという。上戸さんといえば、大ヒットドラマ「半沢直樹」で堺雅人さん演じる半沢直樹の妻役を演じ話題を集めたが、結婚間もない当時は「世間では結婚しているイメージもなければ子供のいるイメージも(ない人が)多いと思ったので、いつもびくびくして、(福澤克雄)監督に『私はできません』なんて言いながら、ご飯を食べに行ったりしていたんです」と不安だったという。

 だが、「そのままでいいから」と監督に背中を押され、同ドラマに出演。苦境にあらがう半沢直樹を支える明るい妻を好演し、ドラマも大ヒット。上戸さんにも妻のイメージが浸透した。「そこから、自分が2人の母親になって……きっと世間の皆様に母親役のイメージがついてくるのはこれから。みなさんの中でしっくりくる存在になったらいいなって思っています。きっと、もう奥さん役は違和感なく見てもらえると思うので、お母さん役もしっくりくるといいな、と」と上戸さんは目標を語り、「実生活で(母を)できるからこそ、役で生かしていきたいなと思います」と柔らかい口調の中に、強い意欲をみせていた。

 「マレフィセント」は1959年に公開されたディズニーアニメ「眠れる森の美女」に登場するヴィラン・マレフィセントの視点で描くファンタジー作品。続編は前作から数年後が舞台。真実の愛で結ばれたはずのマレフィセントとオーロラ姫の絆が引き裂かれ、マレフィセントを再び邪悪な存在へと連れ戻そうとする敵が忍び寄る。オーロラ姫の婚礼の日にかけられた“新たなる呪い”を巡り、マレフィセントの“究極の愛”が試される……という内容。

<プロフィル>

 うえと・あや 1985年9月14日生まれ、東京都出身。1997年に「第7回全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞受賞。2000年にテレビドラマ「涙をふいて」で女優デビュー。翌年、ドラマ「3年B組金八先生」第6シリーズで注目される。主演映画「あずみ」(2003年)で第27回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。その他、映画は「テルマエ・ロマエ」シリーズ(2012、14年)、「武士の献立」(2013年)、「昼顔」(2017年)、テレビドラマは「いつか陽のあたる場所で」(2013年)、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(2014年)、「アイムホーム」(2015年)などに出演。「マレフィセント」(2014年)、「ズートピア」(2016年)など洋画の吹き替えも担当している。

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