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彼女がキレイな理由:菜々緒さん 「セーラームーン」は社会や家庭でもまれる女性に勇気をくれる 自分は「月野うさぎ」キャラ

 劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal(エターナル)」で、主人公・スーパーセーラームーン/月野うさぎをはじめとするセーラー戦士たちの前に立ちはだかる妖艶なラスボス、新月の闇の王国の女王・ネヘレニア役の声優を務めた菜々緒さん。前編が1月8日に公開され、後編が2月11日に公開される。「ハッとさせられた」という同作のメッセージや、アフレコなどについて聞いた。

 ◇大人になったからこそ感じられるメッセージ 「自分に打ち勝つことで成長できる」

 1992年から放送されたテレビアニメ「美少女戦士セーラームーン」が大好きだったという菜々緒さん。今回の劇場版アニメは、セーラー戦士たちが、一人の戦士として、一人の女性として、悩みながらも成長していくストーリー。地球と月の征服をもくろむネヘレニアが、ジルコニアや、アマゾネス・カルテットたちを使い、スーパーセーラームーンの持つ「幻の銀水晶」を狙う。

 菜々緒さんは、この作品で「大人になったからこそ、一つ一つのセリフにハッとさせられた」という。中でも「最大の敵は自分だ」という言葉は印象的だった。

 「セーラー戦士たちが、自分自身と向き合って戦うシーンに登場するセリフで、とてもメッセージ性が感じられます。セーラー戦士たちにとって、ネヘレニアという敵はいても、結局は自分との戦い。自分自身に打ち勝つことによって成長できる。それに『こんな私にセーラー戦士が務まるのかな』って葛藤したり、普通の女の子として暮らしている時に悩みに直面したりする姿も、現実世界の自分たちとすごくリンクする。それぞれのキャラクターが(葛藤や悩みを)乗り越えて成長していく姿を見ると、自分にもできるんじゃないかって背中を押してもらえる」

 そして「リアルタイムでアニメを観(み)ていた“セーラームーン世代”の方たちは今、私と同じ30代くらいだと思います。社会人として仕事をしていたり、家庭を持ったりして、きっと日々いろんなことにもまれながら、みんな、一生懸命に頑張っている。理想と現実の差を感じることもある。そういう人たちにも勇気を与えてくれる。もちろん、“セーラームーン世代”ではない方たちにとっても、すごく響く作品になってるんじゃないかな」と作品に思いをはせた。

 ◇自分はうさぎちゃんタイプ 「普段はダメだけど、やる時はやる」

 劇中には、スーパーセーラームーン/月野うさぎ、スーパーセーラーちびムーン/ちびうさ、スーパーセーラーマーキュリー/水野亜美、スーパーセーラーマーズ/火野レイら、魅力的な女性キャラクターが目白押し。

 菜々緒さん自身と一番近いキャラクターを聞くと「凛々(りり)しくて、いわゆる“女の子らしく”していないところは、ちょっとセーラーマーズっぽいかもしれない」と話しつつ、「やっぱり泣き虫でおっちょこちょいで、普段はダメだけどやる時はやるという、うさぎちゃんに似ているんじゃないかな」と分析する。

 そして「私は、特技があるわけじゃないし、すごい才能に恵まれているわけでもないけれど、この世界(芸能界)でこうやって活躍させていただけている。それも、うさぎちゃん的なパワーというか、土壇場では周りに助けてもらいながらも何とかしていくみたいな感じがリンクするのかも。だからこそ私は、うさぎちゃんに惹(ひ)かれるんじゃないかなと思います」と考えを語った。

 ◇声の演技で妖艶な雰囲気からラスボス感まで 笑い声のバリエーションにも注目

 菜々緒さんはネヘレニアを演じる上で、「序盤と後半ではまったく違う感じの声色にした」という。「前編では、余裕を持ってみんなを見渡しているような、妖艶でミステリアスな雰囲気。セーラー戦士たちと戦うシーンや、クライマックスのシーンでは、かなりラスボス感を出しながら演じました」と明かす。

 もっとも苦労したのは「笑うシーン」。「戦士たちをあざ笑うような演技がすごく多かったんですけど、笑い方のバリエーションをつけるのが本当に難しくて、監督にマンツーマンで教えていただきながら、何パターンも演じました。ものすごく頑張ったので、ぜひ笑い声にも注目して見ていただけたらありがたいです」と語り、「機会があれば、またぜひ声優のお仕事にチャレンジしたいですね」と意欲を見せていた。

(取材・文/渡邊玲子)

 次回は、美しさの秘訣(ひけつ)について聞く。

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