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仲里依紗:野原しんのすけが理想の息子 子育ては「怒ってもすぐ忘れる」がモットー

 女優の仲里依紗さんがゲスト声優として出演する「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」(高橋渉監督)が、7月30日に公開された。仲さんが演じるのは、素行は悪いが多様な才能を持つエリートギャル・アゲハ。同作の主人公で“日本一有名な5歳児”野原しんのすけが「理想の息子」という仲さんに、しんのすけの魅力や自身の家族と野原家との共通点、子育てのモットー、話題のYouTubeチャンネルの裏話、アゲハ役への思いなどについて聞いた。(全2回)。

 ◇しんちゃんの中身はオバさん? 野原家との共通点は「親子の対等な関係」

 1児の母親でもある仲さんにとって、しんのすけは「理想の息子像」だという。「野原家では、しんちゃんのことを子供扱いしない。母親のみさえも父親のひろしも、それぞれが個々に自分の人生を楽しんでいる感じがしませんか? 親だからとか子供だからとかじゃなく、対等な関係性の中で日々を楽しく過ごしているところは、うちの家族とよく似ている気がするんです」と理由を語る。

 「しんちゃんって、一歩間違えれば“オバさん”なんじゃない?っていうくらいしっかり者。幼稚園児なのに主婦なんじゃないかと思うようなところがありますよね」と分析。自らの経験と照らし合わせながら「5歳児とは思えないくらい自立していて、一人で留守番するし、電話も取れるし、宅急便まで受け取っちゃうのも驚きです。家の中のどこに何があるのか何でも知っているところも、主婦っぽくて面白い」と魅力を感じている。

 また「いつもふざけているけど、本当は優しくてあったかいところが、特に好き」なところ。

 「今回の映画の中でも、(けんかをした勢いで)友達の風間君から『しんのすけのママはダメな母親だ!』ってみさえを非難されたしんちゃんが、『ダメじゃないよ!』って必死でかばうシーンが登場するんです。必死でフォローしているつもりが、全然フォローになっていなくて『それ、逆にみさえの悪口になってるから!』って思わず笑っちゃう。でも、しんちゃんのみさえに対する優しさと熱量だけは、ものすごく伝わってくる。そういう意味でも、やっぱりしんちゃんは理想の息子!」と力を込めた。

 ◇親子そろって「クレヨンしんちゃん」の大ファン

 「子供の頃から、しんちゃんの大ファンだった」という仲さん。息子もしんちゃんの大ファンだ。仲さんは「台本をいただいて『ママねー、しんちゃんやるんだよ』って自慢したら、息子がとてもうれしそうにしていて。『クレヨンしんちゃん』は、本当にみんなから愛されているんだなって改めて実感しました」と笑顔を見せる。

 今回は映画館で前売り券を買うと、水で濡らすと絵柄が浮き出る仕掛けのハンカチ「汗と涙をふけば~! 青春はミステリ~!? ハンカチ」がもらえる特典があり、ハンカチは息子も大のお気に入り。「渡したらすぐに学校に持っていきました。きっとあの子のことだから、休み時間に『ほらほら見て~!』とか言いながら何度も濡らして遊んでいるんじゃないかなあ」と母の顔をのぞかせていた。

 ◇子育てのモットーは「ケンカしても絶対引きずらないこと」

 そんな仲さんの子育てのモットーを聞くと「親友みたいな関係が理想」という。「息子の話もちゃんと聞いた上で、自分の意見も言い合える関係。何かあったときにも、あくまで身近な一人の人間として頼ってほしいから、普段からできるだけ壁は作りたくない。親と子というよりは、彼の一番の理解者でありたいと思っているんです」と考えている。

 本音で接するがゆえに、ときには激しくぶつかることもある。だが「ケンカしてもすぐにお互いケロッとして、絶対に引きずらない。朝、学校に行く前に怒っても、5分とたたないうちに仲直りして、自転車で駅まで送る際には、もうラブラブですからね」と語り、「どんなに怒っても怒られても風のようにすぐに忘れられるなんて、ある意味すごい才能ですよね」と朗らかに笑う。

 「私、いつも息子に『誰が好きなんですか?』って聞くんですけど、必ず『ママ!』って言ってくれますね」と幸せいっぱいの笑顔を見せた。

 映画は、シリーズ初の本格(風)学園ミステリー。しんのすけたちカスカベ防衛隊が小中一貫校の天カス学園に体験入学することになり、そこで起こる謎の怪事件に巻き込まれていく。

(取材・文・撮影/渡邊玲子)

*…高橋渉監督の高ははしごだか

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