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「お終活3  幸春! 人生メモリーズ」に出演し取材に応じた藤原紀香さん
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「お終活3 幸春! 人生メモリーズ」に出演し取材に応じた藤原紀香さん

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藤原紀香:父との別れで感じた夫婦のかたち 自身は夫・片岡愛之助の大けがで「終活」を考えるように

 「終活」をテーマにした映画「お終活」シリーズの第3弾「お終活3 幸春! 人生メモリーズ」(香月秀之監督)が公開され、俳優の藤原紀香さんがスナックのママ・カオリ役で出演している。同シリーズの第2弾から出演し、今作では「『記憶を人と共有すること』の尊さを深く感じた」と話す藤原さんに作品や自身の両親、終活などについて聞いた。

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 ◇記憶を共有することが愛の一つ

 橋爪功さんと高畑淳子さんが演じる夫婦を通してシニア世代やそれを取り巻く人々の生き方を描くヒューマンコメディー。終活や介護に役立つ知識や実用的な情報を盛り込みながら、介護と仕事の両立や、親の認知症と家族の関係なども描かれる。

 終活や介護は、54歳を迎え、シニア世代の親を持つ藤原さんにも決して人ごとではないテーマ。母親との関係について、こう語る。

「私自身も、うっかり忘れてしまうことがありますし、母もまだまだ元気ですが、同じ話を繰り返すことがあります。以前は、つい『その話はもう聞いたよ』と言ってしまうこともありました。でも今回の脚本を読んで、それは違うのだと感じました。繰り返し話すということは、母の中に強く残っている大切な思い出なんですよね。

例えば、『また家族で美ヶ原高原に行きたいわ。あなたは赤いチェックのワンピースを着ていたね』と話すときも、『その話は何度も聞いたよ』ではなく、『あのときはこうだったね。次に旅行へ行ったときには黒部でライチョウも見たね』と話を広げていく。そうすると、実は私よりも母の方がよく覚えていることも多いんです。数ある思い出の中でも、とりわけ幸せだった記憶を話しているのだと思うと、とても愛おしく感じられるようになりました」

 劇中では、高畑さん演じる千賀子が「認知症でも、心は忘れてない」と、認知症が進む母親を受け入れられないでいる息子に語りかける場面がある。

「自分と記憶を共有している人というのは、家族や仲間、大切な友人たちです。この世界で本当に心を許している人たちなんですよね。だからこそ、記憶を共有することは愛の一つだと思いますし、小さな会話のきっかけを日常の中につくっていくことが、とても大切な時間になる。今回の作品を通して、特にそう感じました」

 ◇父を亡くし、感じることは…

 今年1月には父との別れがあった。「“亡くなったから終わり”ではないと思うんです。父の存在は、私の心の中で記憶として生き続けていくのだなと、そんなことをよく考えます」と語った藤原さん。

 橋爪さんと高畑さんが演じる真一と千賀子の夫婦は、「まるで私の両親みたい」とほほ笑む。

 「両親は顔を合わせれば夫婦漫才かというほど言い合いをしていました(笑)。特に父は本当に真一さんによく似た性格で、昭和の頑固親父そのものでした。母も基本的に明るい人なので、千賀子さんのように『何言ってるのよ、あなた』という感じで返していて。本当に愛おしい時間だったと思います。

小競り合いをしたり、イライラしたりしたこともたくさんあったでしょうが、父が亡くなってからは母もどこか寂しそうで。夫婦というのはそういうものなのだなと感じました」

 その後の母親の様子について藤原さんは「元気すぎるぐらい、元気です」とにっこり。

 「一時は出歩かなくなってしまいましたが、たくさん声をかけて、近所のフィットネスクラブへ行くようになりました。やはり周りにさまざまな世代の方がいると明るくなりますね。お友達と映画館へ行くことも勧めています。離れていても、おすすめの映画を伝えて観に行ってもらう。心をキラキラさせることが大切だなと実感しています」

 ◇夫や母と「たくさん思い出を作りたい」

 自身の終活は、約2年前、歌舞伎俳優の夫・片岡愛之助さんが稽古中に大けがを負ったことを機に考えるようになった。

 「『当たりどころが悪ければ、失明、あるいは命に関わっていたかもしれなかった』と当時ドクターに言われました。仕事中の事故は自分にも起こり得ることですし、年齢に関係なく命の儚さを実感しました。

それまで私たちは休みを取るよりも仕事を優先するタイプでした。新婚旅行以来、まとまった休みを取って旅行へ行くこともありませんでした。でも、その出来事をきっかけに二人でよく話し合い、休めるときにはきちんと休もうという考えになりました」

 しかし多忙な二人だけに、実現はまだ。今夏、ようやく水入らずの旅行ができそうだと笑顔を見せる。

「母とも関西の温泉へ行こうかと話しています。終活については本当に考えるようになりましたね。これからもたくさん思い出を作りたい。そして、生きているうちに感謝をきちんと伝えたいと思います。

『産んでくれてありがとう』と面と向かって言うのは少し照れくさいですが、伝えておきたいです。自分自身も、いつ何が起こるかわかりません。感謝の気持ちは、伝えられるうちに伝えておいた方がいいと思うようになりました」

 ◇若い世代にも響く「お終活」シリーズ

 中高年向けの作品だと思ってしまいがちな「お終活」シリーズだが、藤原さんは「若い世代に見てほしい」と言う。

 「老後のことは自分にはまだ遠い話だと思っていました。でもそうではないんですよね。この作品を見ると、祖父母のこと、両親のこと、家族のことをより身近に感じるようになります。

ローティーンの姪(めい)っこが作品を見てくれました。感想を多く語るわけではありませんが、私の母、彼女にとっての“ぐぐたん”との会話が増えたり、会いに来る回数が増えたりと、変化を感じました。この作品はぜひ若い世代にも見ていただきたいですね」

<プロフィール>

ふじわら・のりか 兵庫県出身。1992年ミス日本グランプリ受賞を機に芸能界入り。俳優として数多くの映像・舞台作品に出演するほか、声優、司会など幅広い分野で活躍。2026年下半期は、「罠」(~7月)、「まんが日本昔ばなし劇場」(8月5日~)、「メイジ・ザ・キャッツアイ」(9~11月)など、舞台出演が目白押し。

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