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取材に応じた松本若菜さん
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取材に応じた松本若菜さん

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松本若菜:仕事とプライベートのバランス「どれだけうまく自分を解放できるか」 懐かしいものを食べて泣きそうになることも

 俳優の松本若菜さんが、芥川賞作家・村上龍さんの代表作「ラブ&ポップ:トパーズ2」が9月にAmazonオーディブル(以下、Audible)で配信を開始した。「ラブ&ポップ」(1996年、幻冬舎文庫)は、1990年代の東京を舞台に、“援助交際”を女子高生の視点で描いた作品。近年、ドラマや映画など出演作が続き、引く手あまたの松本さんに、美容や健康について気を使っていることやリフレッシュ法などを聞いた。

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 ◇主演作が続く現状「常に新しい気持ちで」

 松本さんは、2022年に連続ドラマ「やんごとなき一族」(フジテレビ系)での怪演が注目され、2024年には連続ドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)、「わたしの宝物」(フジテレビ系)、2025年の「Dr.アシュラ」(フジテレビ系)と主演ドラマが続いた。9月まで放送していた連続ドラマ「君の好きは無敵」(TBS系)でも主演を務めたばかり。この引く手あまたの状態を自身ではどう感じているのだろうか。

 「本当にありがたいことにお仕事が続いていて、信じられないですね。でも、いつまでも夢見心地ではいられないので、しっかりと自分にいただいた役に対して、常に新しい気持ちで臨んでいます。一つの作品が終わったら、頭の中を真っさらにして、今のこの年齢の自分だったらどういうふうに作っていけるかなと、視野を狭めないように広い気持ちはいつも持つようにしています」

 主演としては、「自分のキャラクターはもちろん一番に考えるけれど、物語全体や演じられている役者さん、スタッフの方たち全員で作り上げていくということを改めて感じます。主演させていただくと、私の一つの言動で皆さんが動いてくれることも多くなるので、そういう立場になったからこそ、余計に言動に気をつけないといけないなと、周囲の人の行動に目を配ることはありますね。お芝居に対する情熱の入れ方が違うかと言ったら、そんなことはないけれど、現場での居方が大きく違います」とチームのキャプテンのような“精神的支柱”のような役割だと感じている。

 ◇切り替え時は「自分への“ご褒美タイム”」に

 仕事とプライベートのバランスのとり方は「私、上手なようで、下手くそなんです」と笑う。

 「カットがかかって、よし帰るぞってなった時の帰り際の早さは尋常じゃないです(笑)。でも、作品に入っている最中に、例えば2、3日空いたから旅行に行こうとかは絶対に無理で。切り替えができないというか、そういう気にならないという感じなんです。だから、作品と作品の間にどれだけうまく自分を解放できるかというのが、切り替えのポイントになります」

 作品中は「脳みそがずっと沸騰してるタイプ」だといい、終了したら「脳がかわいそうなので何も考えないようにしたり、お友達とご飯に行ったり、お買い物に行ったりと、とにかく自分への“ご褒美タイム”にしてますね」と明かす。

 手先が器用で、「編み物にハマっています」と撮影に入っていないときは手芸に没頭することも。

 「10年ぐらい前に最初に作った刺しゅうの作品は、うちの愛猫のもずくをかたどったものです。やりたいイメージはあるけれど、どうやっていいか分からなかったので、お友達で刺しゅうをやっている子に一緒についてきてもらって材料を買いました。あとは全部独学です。寝る間も惜しんで1週間ぐらいで完成させました」と振り返る。

 ◇ピラティスで「体幹がしっかりした」

 健康を保つためにはピラティスを続けている。

 「私、コロナ禍だった6年前ぐらいにヘルニアの手術をしたんです。直前には杖(つえ)で生活するぐらい悪くなってしまって。体が健康でないとこの職業はやっていけないと改めて感じました。手術をしてから1年ほどはハードな運動はやめてくださいと言われたので、体調を整えるために、知り合いのつてをたどってピラティスの先生を紹介してもらったんです。もともとピラティスはけがを治すためのメソッドなので、私が望んでいるものと一緒だと。やってみると、腰はもちろんですがお芝居でアクションをする時とか、それまでは片足でハイキックしてもブレていたのが、ピラティスをするようになってブレなくなって。少しずつですけど、体に変化が出てきたので続けることって大事だなと思いました」

 今も撮影に入ってない時は週1、2回は続けているといい、「体幹がしっかりしたというか、体の芯をイメージできるようになりました」と実感を込めて語る。

 食事に関しては「おみそ汁が大好きなので、よく具だくさんのものを作るようにしています」という。

 「ラーメンや焼きそばも好き」といい、「地元が鳥取で、少し前に2、3日お休みもらえたので、今だと思って帰った時があって。私の地元は牛骨ラーメンがソウルフードなんですけど、それを食べに行った時、懐かしすぎて、おいしすぎて、ラーメンを食べながら泣きそうになりました。懐かしいものを食べて涙しそうになる自分は、なんかいい年の取り方したなっていうふうに今思ってます」としみじみ語る。

 「食べることは極力我慢しないようにしています」といい、「よく食べる方ではあるんですが、好きなものを食べたら分かりやすく体に出てしまう年齢なので、わんぱくな食べ方はしないです(笑)。昼にカロリーの高いものを食べたから、夜は少し控えようかなと調整はしつつ、そこでストレスは使いたくないので、なるべく我慢はしないようにしています」と話す。

 ◇朗読は「寝るまでの真っ暗な中で耳だけで物語に没入して」

 今や引っ張りだこの活躍を続ける松本さんだが、10年後を想像してもらうと……。「この仕事は大好きなので続けていたいなと思っています。10年後、多少のストレスは感じつつも健康で、また新鮮な気持ちで、この仕事に挑み続けられていたらいいなと思います」と力強く語る。

 30、40代の読者に向けて「日々大変なことも多いと思うんですけど、ちょっと時間ができたから、近所にできたドーナツ屋さんに行って食べてみようかなとか、買い物した時に家族が好きだからこれ買って帰ろうではなくて、私が好きだから買って帰ろうとか、たまに人のことではなくて、自分のことを考えてあげる時間を作って、それで楽しく過ごせた方が、きっと気持ちも心もハッピーでいられるはず。あまり無理せず、でも自分がやりたいと思ったことには、がむしゃらに進んでいったら、きっとすてきな人生が送れるはずなので。私もそうですけど、皆さんも一緒に頑張りましょう」とメッセージを送る。

 9月に配信されたAudibleの「ラブ&ポップ:トパーズ2」の朗読を担当した松本さんは、楽しみ方について、「私も実際にやっていますが、寝る前に聴くのが好きで。部屋を真っ暗にして、寝るまでの真っ暗な中で、耳だけで物語に没入していく感じがとても不思議で、すごくリラックスできるんです。寝つきのためではなくて、寝る前のご褒美のような感覚で聴いてもらえると、小説に入りやすいんじゃないかなと思います」と語った。

 <プロフィル>

 まつもと・わかな 鳥取県米子市出身。2007年に俳優デビュー。2009年公開の「腐女子彼女。」で映画初主演。2017年、映画「愚行録」の演技で「第39回ヨコハマ映画祭助演女優賞」を受賞。2022年、「やんごとなき一族」(フジテレビ系)での熱演が、SNSで“松本劇場”と呼ばれ話題となり「東京ドラマアウォード2022助演女優賞」をはじめ数多くの賞を受賞。同年「復讐の未亡人」(テレビ東京系)で連続テレビドラマ初主演。2023年、大河ドラマ「どうする家康」(NHK)、「18/40~ふたりなら夢も恋も~」(TBS系)などに出演。2024年「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)、「わたしの宝物」(フジテレビ系)、2025年「Dr.アシュラ」(フジテレビ系)と1年間でゴールデンプライム帯3作品の主演を務め、「エランドール賞 2025」「第33回 橋田賞」新人賞を受賞。近年では、2025年「ザ・ロイヤルファミリー」(TBS系)、2026年「対決」(NHK BS)、「君の好きは無敵」(TBS系)などに出演。

 (取材・文・撮影:細田尚子/毎日キレイ編集部)

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