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カンヌ国際映画祭:海外セレブのファッションチェック ニコールからエマまで

 仏カンヌで開催中の「第66回カンヌ国際映画祭」に女優、スーパーモデルなどさまざまな海外セレブが登場している。そのファッションを、ファッションビジネスプロデューサーの平井義裕さんがチェック。今年のトレンドや、日常に取り入れやすいテクニックを聞いた。

 ◇トレンドはネオンカラー、柄、3D、“パンダ”スタイル…

 今年のトレンドを取り入れ、平井さんが「飛び抜けて素晴らしい」と絶賛したのは、淡いベージュのドレスを着た米女優ニコール・キッドマンさん。トレンドのネオンカラー、柄に加えて、「ドレスの上にレースやビーズを重ねて3D(立体的)のように見えるのも今年のトレンド」といい、「三つのトレンド要素を取り入れながら、これだけうまくまとめるのはお見事です」とコメント。ネオンカラーはドレスの花柄のほか、ネイル、靴で取り入れている。

 もう一つの今年のトレンドは「パンダのように、一着を大胆に白黒で分けたコーディネート」。その“パンダ”スタイルを取り入れたのが英女優エマ・ワトソンさんと米女優ジェニファー・ローレンスさん。ほぼノーアクセサリーの23歳のエマ・ワトソンさんについて「年齢に見合ったシンプルなコーディネートに好感が持てる」という。「ファッションには年相応というのも重要な要素。若いのにあまり華美に飾るのはおすすめできません。彼女もキャリアが上の方より華美にならないようにしているのでは」と話している。

 また「トレンドよりも自分をよく知っているコーディネート」とたたえたのは、米スーパーモデルのシンディ・クロフォードさんと米大女優ジェーン・フォンダさん。白いドレスのシンディ・クロフォードさんは「服を美しく着るための体作りができている」と抜群のスタイルと、「ドレスが完璧に体のラインに合っていてダーツやカッティングなどで究極の美しさを表現している」とドレスとのマッチングに高評価。また「普通はヘアをアップにするドレスですが、ダウンスタイルで毛先を遊ばせているあたりがにくい上級コーディネート」と解説した。70歳代のジェーン・フォンダさんには「他人とかぶらない色、年齢に見合った開けすぎないデコルテ、服とバランスの取れた髪形……」とポイントを挙げ、「今の自分を肯定した上で組み立てるファッションがお見事!」と支持している。

 ◇参考にするなら…… ネオンカラーは小物使いで 白黒はバランス注意

 一般の女性が彼女たちのファッションを取り入れるにはどうすればいいのか。ネオンカラーは「アクセサリーなどボリュームの小さいものに取り入れるといいですね」と比較的簡単そうだ。「透ける服を重ねる」というニコール・キッドマンさんのドレスのトレンドは「透かし編みのような大きな柄のレースの羽織などを重ねれば取り入れやすい」と解説する。

 また白黒の“パンダ”スタイルは、トップスを白にするか黒にするかに「気をつけたい」と警鐘を鳴らす。「今年はあえて黒を上にもってくることが多いですが、白は膨張色、黒は収縮色。下に白をもってくると下半身が太って見えるのでスタイルに自信のある方のみに許されます。普通はトップスを白にしたジェニファー・ローレンスの組み合わせが間違いない」と指摘している。

 このほかにも仏女優のリュディヴィーヌ・サニエさんのトップスを「透け感があって軽やかな今年らしい素材。丈は下品にならない絶妙な長さなので、トレンドのランジェリーライクなアイテムを取り入れるとき、よい見本にして」とコメント。米女優エヴァ・ロンゴリアさんのドレスを「トレンドの幾何学模様を小さなハニカム(蜂の巣)模様で取り入れている。小さな柄なら取り入れやすいという参考に」と紹介している。

 ◇プロフィル

 平井義裕。ファッションビジネスプロデューサー。西武百貨店勤務時にファッションビル、LOFTの開発PJをへて独立。独立後は百貨店、専門店のコンサルティングや数多くの著名ブランドの再生や設立を手がける。現オンラインショップ KOSTER代表。

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