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三浦理恵子の美容ライフ:第91回 憧れのタティングレースにトライ 斉藤ようこさんに聞く

 テレビで見て以来、「これを一生の趣味にしたい!」とひらめいたタティングレース。コツコツとモノを作るのが好きな私にはピッタリなんじゃないかなと思い、さっそく習いに行くことにしました。今回は、私が教わっている斉藤ようこさんとタティングレースについての対談をお送りします。そして次回は、実際に作っている様子などをご紹介します。

 ◇コツコツしたモノ作りが好き

 三浦さん:先生とのレッスンはこれで3回目になりますが、作ることがホントに楽しくて、すっかりハマってしまいました。どこへ行くにも、多めに糸を巻いて持っていって、ずっといじってます。道具が少なくて小さいから、ちょっとした待ち時間にもできるのがいいですよね。新しい宿題をいただくたびに、ご飯を作るのも忘れるくらい作ってます(笑い)。

 斉藤さん:三浦さんはすごくお上手ですよ。それに、1週間でこんなにたくさん作った人はいないです。量産型ですね(笑い)。でも、やればやるほど上手になるので、1日5分でいいから毎日やっていただくと上達ぶりが違いますね。

 三浦さん:子供の頃から何年かに一度、衝動にかられて、細かい目のジグソーパズルをひたすら作っていました。出来上がったらのりをつけて額に入れて、どなたかにプレゼントしたり、眠る時間も忘れて繰り返しやってました。

 斉藤さん:分かります。私も大好きです。

 三浦さん:タティングレースはその感覚とちょっと似てるんです。同じ動作を繰り返す中で、それが形になって、できた!っていう感覚がたまらなく好きですね。やってる間は無心になれる至福のときです。斉藤さんがタティングレースを始めたきっかけは?

 ◇いつかショールを作りたい

 斉藤さん:母が編み物の講師をしていて、セーターなどを編んでたんですが、棒針の編み物って移動時間に持って歩けないんですよ。もっと気軽にできるものないかなと思って母に聞いたら、「こんな本が出たけど、やってみる?」って勧めてくれたのがタティングレースだったんです。母は山形の女子高に通っていたんですが、手芸の時間に教わったそうで、母もできるんですよ。その母からもらった本に載っていた大きいショールをどうしても作りたくて、そのために練習をして、なんとなく作ったんですけれど、もともとの始まりは母の影響ですね。

 三浦さん:教室を始めたのはいつからなんですか。

 斉藤さん:子どもが生まれて、ちょっと何かできないかなって思い始めたころに、展示会にグループで作品を出しませんかというお話をいただいて、参加したときに、やっている人が少ないので教えてほしいと言われたんです。教えるためには、自分のパターンでやらなくてはと思って、少しずつ、教えながら、この教え方がいいのかどうか考えながら、ある意味、生徒さんに教わるようなつもりでやってますね。教室は2009年に始めたんですが、いろんな人から声がかかるようになって。皆さんに楽しんでもらえるようにしたいので、楽しいと言ってもらえるのが一番うれしいです。

 三浦さん:もう楽しい以外ないです! 私もいつか大きいものに挑戦して、ベッドカバーや、テーブルクロス、着物を着るときに使うショールを作ってみたいですね。

 斉藤さん:ショールいいですね! ぜひ大きなものにチャレンジしてください。

 三浦さん:しかも細い糸を使って、細かい柄をコツコツ紡いでみたいです。

 ◇時間を紡ぐ手作りのよさ

 斉藤さん:タティングレースは時間がかかるものなんですけど、私にとってタティングレースって時間を紡ぐみたいな感覚があるんです。結び目を作っていく、イコール時間を結んでいくというか、出来上がっていくのは作った時間分のモノだなと思っているので、身に着けるときに、これぐらい時間がかかったとか、こんなに苦労したとか、記憶と一緒にまとう感じがして、愛着がわくものになると思いますよ。

 三浦さん: 今また、手作りのよさが見直されてきているけれど、私たち世代がもっと若い人に教えてあげなきゃいけないんじゃないかなって思うんです。私たちが子供の頃には、もっと周りに手作りの温かさがあったと思うけれど、今は既製品の方がカッコいいみたいな感じがありますよね。でも、本当の温かさとか、可愛さって、こういうモノを手に取ると分かりますよね。

 斉藤さん:オリジナルなもののよさですよね。みんなと同じじゃなくて、もっと個性を出していい。みんな違うことが魅力というか、そこが手作りならではだと思いますね。いっしょにタティングをやっている人でも、作るテイストが全然違うので、個性が出て面白いですよ。

 三浦さん:先生のストールの端についているレースもすてきですね。

 斉藤さん:これは何年も使ってるんですけど、ネットに入れて洗濯機でガラガラ洗っちゃうんです。

 三浦さん:それがアンティークな感じで味になりますね。タティングレースは、普通のレースと違って、ただ可愛いだけじゃない、ちょっと辛口な部分もあるのが私にとってはすごい魅力なんです。甘辛の魅力! プレゼントしたときも、高級感があるから、喜ばれますね。

 ◇上達のコツはとにかく作ること

 三浦さん:うまくなるコツってありますか?

 斉藤さん:糸を持つ手の力の抜き方とか、筋肉の使い方とかありますけど、一番なのは慣れですね。慣れれば、どなたでも、どんなものでも作れるようになります。なので、楽しくていっぱい作りたいという方は、素振りする野球少年がみたいに、どんどんうまくなります。

 三浦さん:この間はカフェで教えていただいたんですけど、どこでもできるのもいいですよね。

 斉藤さん:たまに電車の中でやっていて、ふっと気づくと5人くらいに見られていたことがあって(笑い)。でも、電車の中でも危なくないし、病院の待合室でもできるし、飛行機の中にもプラスチックだから持ち込みができるんですよ。

 三浦さん:今度は私も持っていきます!

 ◇貴族の趣味が現代の癒やしに

 三浦さん:タティングレースは歴史も長いんですよね。

 斉藤さん:18世紀ごろのヨーロッパで、貴族の方の間で流行になっていたそうなんですよ。昔は(編む道具の)シャトルを持って肖像画に描いてもらうのがステータスだったようで、そういう貴婦人の絵がたくさん残っているんです。

 三浦さん:馬車での移動中の楽しみだったんですね。

 斉藤さん:移動中は、糸を巻いた玉がコロコロ転がらないように、タティングレースで小さいバッグを作って、そこに糸玉を入れて編むという。私もそれを再現してみたくて、作ったのがこれなんです(手首に巻いたバッグの写真)

 三浦さん:うわっ、すてき! こちらも形は可愛いけど、糸の色でシックな感じが出ていますね。

 斉藤さん:手芸をやっている間は自分のためだけの時間なので。子どもの面倒をみながらでも、少しは自分の時間が持てるし、あとは介護をされる方、ご家族の世話だけで本当に大変っていう方には、息抜きに来てくださいって言ったりするんです。今は他人のために疲れている女性が増えてる気がするので、手芸をやることで自分のためだけの時間を過ごしてもらえたらいいなって。

 ◇モノを大切にする気持ち

 三浦さん:趣味の時間って、わざわざ取らないと持てなかったりするし、日々、やらなきゃいけないことがたくさんあるけれど、やりたいことのための時間を取ることが、心の整理になると思うので、斉藤さんがおっしゃるように、自分のための時間を作るべきですよね。

 斉藤さん:心のゆとりというか、オアシスというか。

 三浦さん:それに、こういう物に触れると、物を大事にしようっていう気持ちも分かりますよね。ちょっと汚れちゃったら捨てる、ではなく大事に長く使おうと思える。

 斉藤さん:タティングレースは編み方が表と裏の2種類しかないので、それを、どういう目数で、どういう形の組み合わせでやっていくかだけなんです。どこにピコット(編みながら作る装飾の糸輪。つなぐためにも使う)をどこにいくつ入れて、どこでつなぐかだけなので、あとはそれの応用。最初はシャトル1個ですが、2個使ったりもするんですよ。

 三浦さん:シンプルな編み方だけれども、ちょっとしたコツで美しさも、強度も増すんですよね。奥が深いです。最初にテレビで見たとき、ネットで動画を見て自己流でやりましたって(テレビで紹介された人が)言ってたんですけれど、私は見ても全然分からなくて。先生を紹介していただいて、こうして斉藤さんとの出会いもあって、楽しさを教わることができて、本当によかったです。

 斉藤さん:3回目でこんなにできる方も珍しいのでビックリですよ。今日はせっかくだから、細い糸でもやってみましょう。

 三浦さん:ホントですか? 細い糸を使うのが憧れだったので、すごくうれしいです。ではよろしくお願いします。

 みなさんどうですか? タティングレースって、作品を見るだけでもうっとりしちゃいますよね。これを自分で作れると思うと……すごくやりがいを感じます。ということで、次回は私の実際のレッスンの様子をリポートします。

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