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三浦理恵子Style:第8回 憧れのライダースジャケット

 この冬も引き続きロックテイストが流行(はや)っているようで、「バレンシアガ」「ジバンシー」「サンローラン」「ヴェトモン」のラインアップを見ると、ハードなデザインが目立ちます。

 プリント柄のTシャツや、スタッズのついたヒールやブーツなどは“外しアイテム”にもってこい!!

 いつの時代もすたれることのない定番のスタイルなんですね……。

 今回は、あのころの思い出とともに、夢がかなった一品のお話です。

 ◇あのころの思い出

 私は中学生のころからライダースジャケットが大好きで、古着屋さんなどで安く購入して着ていました。あのころ、好きだった先輩がパンクロックのコピーバンドをしていて、その影響も大きかったのですが、ライダースにスキニーデニムとか、ライダースにミニスカートのスタイリングは私の趣味でした。以前にもお話しした、可愛すぎないジェンダーレスなスタイリングは、強くて、カッコいいイメージで、ずっと憧れていました。

 小学生のころ……いじめ問題に悩まされて、ハードな強いファッションで、心の弱かった自分を 強く見せたかったんだと思います。ライダースジャケットは私の鎧(よろい)だったのかもしれません。

 いじめは、いじめた人も、いじめられた人も、一生心に傷として残るものだと思います。私は家族が一緒に解決してくれたので、誰かを恨んだり、大きな傷になったりせずに生きてくることができました。それでもあのときに感じた悲しみは、今でも忘れることができません。

 でも、あのころの自分に教えてあげたいです。

 30年後、鎧ではなく憧れのライダースジャケットを着ている笑顔の自分がいるよ……と。

 こうしてあのころの自分と向き合うきっかけをくれる、この連載に感謝の気持ちでいっぱいです。

 ファッションは表現の一部であり、生きてきた歴史なのかもしれませんね。

 ◇今回の“夢の一品”

 あのころ、憧れていたイヴ・サンローランのライダースジャケットは、30年という長~い時間を経て44歳になった今、やっと私の手元にきて、念願の夢がかないました。「エディ・スリマン」という、ファッション界の天才がデザインしたライダースジャケットは、タイトで、しなやかなラインが女性らしさを感じさせてくれて、どんなスタイルにも合わせることができます。

 今、好きなスタイルは、女性らしいレースのロングスカートとの組み合わせ。

 甘辛のコントラストが気分を上げてくれます。

 あのころ……からの定番スタイル、ライダースにスキニーデニムの組み合わせも、30年を経た今の年齢でも楽しめます。

 革製品は使うほど味が出てくるので、次の世代にも引き継げる宝石や、時計のような財産だと思って、一生大事に使っていこうと思っています。

 そして、10年後も20年後もこのライダースジャケットが似合うように頑張ろう!!

 *次回は2018年1月10日に掲載します。

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