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注目映画紹介:「ジオストーム」巨大災害を臨場感あふれる3D映像で描く 兄弟の絆など人間ドラマにも注目

 気象コントロール衛星の暴走が引き起こす「超異常気象」を描いた映画「ジオストーム」が19日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほかで公開される。「インデペンデンス・デイ」で製作・脚本を担当したディーン・デブリンさんが監督を務めるディザスタームービーで、臨場感あふれる巨大災害の3D映像はもちろん、兄弟の絆(きずな)を中心とする人間ドラマも見どころだ。

 世界中が度重なる自然災害に悩まされている中、全世界の天候を制御する気象コントロール衛星が開発され、世界の天候は完璧に管理されていた。だが運用から約3年のある日、衛星が暴走を始め、アフガニスタンや香港、東京、インドなど世界中で災害が発生。地球滅亡を阻止するために科学技術者のジェイク・ローソン(ジェラルド・バトラーさん)は、弟で国務省に勤めるマックス・ローソン(ジム・スタージェスさん)と協力し、衛星プログラムの異常を解決するため宇宙ステーションへと旅立つが……というストーリー。

 日本語吹き替え版では主演のジェイク役の声を俳優の上川隆也さん、マックス役を山本耕史さん、マックスの恋人で女性シークレット・サービスのサラ(アビー・コーニッシュさん)を声優初挑戦のお笑いタレント、ブルゾンちえみさんが演じている。

 地球を災害から救うために宇宙で危機に挑むジェイクと、兄をサポートし災害を引き起こした何者かの野望を食い止めようと地上で奮闘するマックス。宇宙と地上、二つの戦いが同時並行で進んでいく。過去のいきさつから序盤ではわだかまりを抱えて相対する兄弟が、一つの目的のために協力し合う姿は胸を打つ。

 その2人にとどまらず、父と娘との関係や恋人との絆など、これでもかとテーマが盛り込まれ、ハリウッド映画の王道という趣だ。それゆえに個人的にはやや既視感を覚える場面もあったが、スピーディーな展開や津波、竜巻、熱風などの迫力ある3D映像、スリリングなカーアクションなど見どころは多く、最後まで飽きさせない仕上がり。日本語吹き替え版では、ブルゾンさんの声優初挑戦とは思えないほどマッチした演技も必見だ。(河鰭悠太郎/フリーライター)

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