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注目映画紹介:「ママレード・ボーイ」桜井日奈子と吉沢亮のW主演 思わぬ展開で幅広い年代に響く恋愛物語

 吉住渉さんの原作で、25年読み継がれてきた大ヒット少女マンガを映画化した「ママレード・ボーイ」(廣木隆一監督)が、27日から公開される。両親がパートナーチェンジして再婚したことで一つ屋根の下で暮らすことになった男女の高校生のラブストーリー。桜井日奈子さんと吉沢亮さんのフレッシュな顔ぶれでダブル主演している。2人の恋物語に両親の関係も絡み、思わぬ展開にドキドキして目が離せない。

 高校生の小石川光希(桜井さん)は、両親(筒井道隆さん、檀れいさん)が離婚し、旅先で知り合った夫婦(谷原章介さん、中山美穂さん)とパートナーチェンジする形で再婚することに反発していた。相手の息子・松浦遊(吉沢さん)も含めて、6人で同居生活することになった。遊が光希の高校に転入し、家と学校で一緒の時間を過ごすうちに次第にひかれていく。遊は家族にまつわるある秘密を知ってしまう……という展開。

 フワフワした少女マンガの夢の世界から、登場人物が少しずつ現実の壁にぶつかっていくさまが丁寧につづられている。一家6人が食卓を囲むシーンでは、光希と遊の恋の予感だけでなく、両親のストーリーが絡まる後半をも予感させ、それぞれのキャラクターが際立っていた。片思い、禁断の恋、過去の恋……さまざまな恋の要素が盛り込まれ、若い世代から親の世代まで、幅広い年代に響きそうな物語だ。

 桜井さんと吉沢さんは共に「ラストコップ THE MOVIE」(2017年)に出演したが、本格的な共演は初めて。光希の親友、茗子役を優希美青さん、光希に片思いする銀太役をEXILEの佐藤大樹さんが演じ、それぞれ鮮烈な印象を残している。

 「ストロボ・エッジ」(15年)の廣木監督が映画化。6人が暮らすママレード色の家は、撮影のために住宅地の中に建てた4LDKの一軒家。撮影現場を訪れた原作の吉住さんを感動させたという、こだわり抜いた内装やインテリアにも注目。脚本は「今日、恋をはじめます」(12年)の浅野妙子さん。主題歌はGReeeenの「恋」。(キョーコ/フリーライター)

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