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元SKE48矢方美紀:乳がんで「人生の大事な経験積んでいる」 治療しながらの日常が特番に

 今年、乳がんの「ステージllB」と診断され、4月に左乳房全摘出とリンパ節切除の手術を受けたアイドルグループ「SKE48」の元メンバーでタレントの矢方美紀さんが21日、名古屋市内で開催されたNHK名古屋放送局(名古屋市東区)の会見に出席した。

 現在26歳の矢方さんは、今も週に1回通院し、抗がん剤治療を受けながら仕事を続けており、その日常を“自撮り”で公開する映像日記「♯乳がんダイアリー 矢方美紀」を、5月から同局の特設ホームページで不定期連載している。内容は、抗がん剤の副作用による脱毛や、仕事と治療の両立、趣味、夕食のメニューなど多岐にわたる。また同日記を基にした同名のミニ番組(5分)が東海3県で不定期で放送中。乳がんの知識を広め、患者を支える活動が世界で行われる「ピンクリボン月間」に当たる10月に特別番組として放送される。

 矢方さんは、病院の待合室でほかの患者から「日記や番組を見ている」と声をかけられることもあるといい、日記や番組を通して伝えたいことを聞かれると「私が病気に気づいたきっかけはセルフチェックでした。自分が20代で乳がんになるとは思っていなかったので、ショックだった」と振り返りながら「病気をして治療をして不安になったり、ショックを受けたりすることもあったんですけど、その中で、より人生にとって大事な経験を積んでいる、経験できているなといつも思っている。『もし何らかの病気になるときが来てしまっても、きっとそれは人生にとってすごくいい経験になる』ということを伝えていけたら」と語った。

 さらに「乳がんは失ったり、ショックを受けたりすることが多いと思うんですけど、私は得るものが多かった。治療をしていてショックを受けるということがなくなりました」と力強く語った。その原動力について「同じ病気の人とお話しする機会だったり、コミュニケーションを取ることが増え、そういう方はすごく前向き。時にはつらいこともあるんですけど、自分の人生や毎日をもっと楽しく過ごしたいという人が多いと知って、私も後悔をするよりは、前向きに明るい気持ちで過ごしていきたいと感じるようになった」と話していた。

 特別番組は「♯乳がんダイアリー 矢方美紀」と題して、10月8日午後11時55分から放送。これまでに放送されたミニ番組を再編集し、新たな取材映像も加えた25分の番組として中部7県で放送する。

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