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綾野剛:日本人初の中国製作映画主演 海外映画に初進出

 俳優の綾野剛さんが、中国製作の映画「破陣子(はじんし)」で主演を務めることが10日、明らかになった。日本の男性俳優が日中合作ではなく、中国製作の映画で主演を務めるのは、今回が初めて。また、綾野さんにとって海外映画初進出となる。

 「破陣子」は、中国で人気の舞台劇が原作。壇ノ浦の戦いで海に飛び込み、潮の流れに乗って南宋国境内の村・白虎蕩にたどり着いた日本の貴族が、地元村民に救助され「平安(ピン・アン)」という名前を与えられる。平安はやがて南宋の女性と恋に落ち、悲恋の物語が展開していく。綾野さんは平安を演じ、平安と恋に落ちるヒロインを中国の人気女優・宋佳(ソン・ジア)さんが演じる。映画は、舞台劇の脚本を担当した董天翼(ドン・ティエンイー)さんがメガホンをとり、脚本も担当する。

 綾野さんは「脚本自体が素晴らしく取り扱うテーマが奥深いのはもちろん、登場人物の心のひだが豊富かつ繊細で、また、演じる平安については心の機微の揺れにひかれた」と出演理由を明かし、「人気の舞台劇から映画化した作品に出演するのは初めてです。ソン・ジアさんはじめ中国キャスト・スタッフの皆さんと共に、平安を生きる上で確かな化学反応を起こしたい。俳優は絶えず自分との挑戦、このような複雑な役を生きることは、私の役者人生において豊かな時間になります」と語っている。

 さらに「日本人として中国の映画で主演を担えるのは、大変光栄です。映画の中で自分自身の愛情や思いを表現し、大勢の方々にこの映画を通じて両国の文化を理解していただきたいです。そして、良い映画作りを通して、日中文化交流に少しでも貢献できれば幸いです」とコメントを寄せている。

 映画は、10日にクランクインし、2019年に中国全土で公開予定。

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