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仲里依紗:風俗店が舞台のドラマ 「ついに来たか」と抵抗なかった

 女優の仲里依紗さんが、俳優の濱田岳さん主演の連続ドラマ「ドラマ24『フルーツ宅配便』」(テレビ東京系)に出演。ドラマは、「第21回文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門審査委員会推薦作品にも選ばれた鈴木良雄さんの同名マンガが原作で、会社が倒産し、ふるさとに戻った主人公・咲田真一(濱田さん)が、風俗店の店長を引き受けたことから起きるさまざまな人間模様を描く。咲田の中学時代の同級生・本橋えみ役を演じている仲さんに、役作りや濱田さんの印象、ドラマの見どころについて聞いた。

 ◇風俗店が舞台となるドラマ出演を聞き…

 今作への出演を聞いた際、仲さんは「題材が題材なので、最初はちょっとマネジャーさんとかも言いにくそうだったり、周りは『大丈夫かな』みたいな感じでしたが、私は面白そうという感じでした」と振り返り、「今までやったことがない役だし、『ついに来たか』みたいな(笑い)。どんどん展開が気になるストーリーだったから、抵抗はなかった」と当時の心境を明かす。

 台本を読み、「最初はもっとすごいものを想像していたのですが、泣ける部分もあったり、すごくいい話だったので、人間ドラマだけど(舞台が)デリヘルなだけだよね、と」第一印象はさらに強まり、「話の展開も面白くてどんどん先が気になり、面白いなと思いました」と感じたという。

 舞台となる風俗店の印象について、「実際どんな感じかは分かりませんけど、ストーリーを読んでいくとネガティブな感じはなく、(女性の登場人物たちは)抱えているものは人それぞれあるけど、みんな前向きに自分の過去と向き合っている。ちょっとブラックというか怖いイメージがあったのですが、(咲田が働く)『フルーツ宅配便』はアットホームな部分も描かれているので、イメージが少しだけ変わりました」と語る。

 ◇初共演となる濱田岳の印象は

 台本を読む前は自身が演じる役を、「派手な役なのかな」と思っていたそうだが、「(台本を)読んでみると、そうではなく、めっちゃ普通の子で、むしろ田舎っぽい感じの子なんだろうなと。読む前の印象と比べると、クラスでもそんな暗い子でないし、普通に明るくてスポーツもできてという、何かを抱えているような雰囲気を出していない」と印象が変化したという。

 そんな仲さん演じるえみは咲田の同級生だが、今回が初共演の濱田さんの第一印象は、「一緒にお芝居をしていて、とても自然。お互い人見知りだから、あまりおしゃべりは深くはできていないですけど、共演できて楽しいです」といい、中でも印象に残った出来事として、「すごく気を使われる方。(現場に)用意されていたストーブに私が当たりそうだったのですが、何も言わずにそっと避けてくれて。優しい方です」と笑顔で語った。

 ◇憑依型といわれる演技へのこだわり

 最近の出演作では、仲さんならではの役どころを演じ、その熱演が話題となることも多い。仲さんは「そういう役をいただけるってうれしい。やりがいがあるし、『私にどうかしら』って思ってくれる人がいるのがうれしくもあり楽しい」と笑顔を見せる。

 役作りについてのこだわりや意識している点は、「自分のやることって台本を覚えることぐらい。毎回思うのですが本当にそれなんです」ときっぱり。「自分で考えたりもしますけれど、そのときそのときの演出とかいろんな集合体で(作品は)できている。監督とみんなで作るという感じだから、言われたことをやります」と持論を述べ、「(指示された)その中でやれなきゃいけないから(意識しているとしたら)そこですかね。(作品づくりは)みんなでやっている感じです」と説明する。

 多彩な役を演じているが、「やっていて楽しい方がいい。たとえば『○○だわ』とか“せりふせりふ”しているようなものは、しっくりこないことも。そういうときに、ちょっとだけ地上から浮きます(笑い)」と楽しそうに話す。

 今作の見どころについて、「(放送が)深夜だし『見ちゃいけないものを見ちゃった』みたいな感じになるのかなって思ったのですが、脚本を読んでそうではなかったし、人間ドラマがたくさん描かれていて、何か考えさせられるようなドラマ」と表現し、「(風俗店という題材に)ちょっと抵抗があるかもしれませんが、きっと自分の中で何か感じられることがあると思うので、のぞいてみていただければ」とメッセージを送った。

 ドラマは、11日から毎週金曜深夜0時12分に放送される。

 (取材・文・撮影:遠藤政樹)

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