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横山めぐみの大人クローゼット:第12回(最終回) 甘美な“着物沼”にはまって数年 自ら着付けも すっきりとした春の着物コーデ

 キャリア36年、「今までプライベートを発信することを避けてきた」という女優の横山めぐみさんが、自らペンをとり、私生活をつづる連載「横山めぐみの大人クローゼット」。最終回となる第12回は、横山さんがすっきりとした春らしい着物のコーディネートを紹介します。

 ◇きっかけは東京五輪

 皆さん、お元気でいらっしゃいますか?

 自粛ムードも一段落して、久しぶりに晴れやかな気持ちで春を迎えることができました。

 この連載コラムの最終回は、大好きな着物で締めくくりたいと思います。

 私、この甘美な“着物沼”にはまって数年がたちました。

 きっかけは東京五輪の招致が決まったこと。

 世界中からいらっしゃるお客様を、日本の民族衣装である着物を着て“おもてなし”したい。

 そして自分で着られるようになったら、もっと世界が広がるのではないか、と。

 それ以来、呉服屋さんで着付けを習ったり、コロナ禍の自粛期間には100冊以上の着物関連の本を読んで勉強しました。インターネットから学ぶことも多かったです。

 幸いにも、私の周りには着物に詳しい先輩方がおられるので、助言を仰ぐこともありました。

 皆さんから着物や帯をいただいたり、「あなたの着方でいいのよ。どんどん着なさい!」と励ましてくださり、本当にありがたかったです。

 ◇自身で着付け「とても楽しい」

 今回着た着物は、淡いペパーミントグリーンの地に、芍薬(しゃくやく)の刺しゅうが入った訪問着。

 帯は、全体に、しかも表と裏で異なる文様を織り出した、京都の西陣「渡文」の丸帯です。とても豪華で美しく、モダンな雰囲気も感じる柄です。

 数年前、一人で手織技術を伝えるミュージアム「織成舘(おりなすかん)」(京都市上京区)の工場見学に伺った折に、渡文の帯に出合いました。西陣織の素晴らしい技術が継承されていることに感銘を受けたものです。

 足元は「祇園ない藤」の草履。ない藤では草履のことを"装履”と書くそうです。バッグと帯揚げは東京・銀座の「ゑり菊」南店で。

 全体にすっきりとした春らしいコーディネートになったと思います。

 これまで、お仕事ではヘアメークも着付けもプロの方にしていただいてきましたが、努力のかいもあり、今では木綿の普段着物から訪問着、半幅帯から袋帯まで自分で着付けができるようになり、とても楽しいです。

 ◇これからもすてきな作品を届けたい

 さて、この連載では、私服を着て自分でヘアメークし、家族や一緒にいた方にスマートフォンで撮っていただいたり、時には自撮り棒まで使って(笑い)、自分で撮影したりしました。

 文章は徒然なるままに好きなことを書いていたので、あまり苦にはなりませんでした。

 今回、最終回となり、改めて、ご協力いただいた皆さま、今まで私を支えてくださった多くの方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

 本当にありがとうございました。

 これからも俳優として、すてきな作品を皆さまにお届けできますよう、精進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、お元気で!

 <プロフィル>

 よこやま・めぐみ 1969年9月2日生まれ、東京都出身。1987年放送の「北の国から’87初恋」で吉岡秀隆さん演じる純の恋人・れい役で女優デビューを果たした。2002年放送の昼ドラ「真珠夫人」ではヒロイン・瑠璃子を演じ話題に。2022年5月にインスタグラムとツイッターのアカウントを開設した。

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