書籍「なんとかなるさ!ヨシエのとほほ、くすくす日和」を発売した竹内由恵さん
元テレビ朝日のアナウンサーで、現在は静岡に住み、3歳の男の子と1歳の女の子の母親でもある竹内由恵さん。インスタグラムで発表し、「ゆるく、シュールでほっこりする」と話題になった4コママンガ風のイラストエッセーをまとめた書籍「なんとかなるさ!ヨシエのとほほ、くすくす日和」(祥伝社)をこのほど、発売した。「アナウンサーなんですけど、言葉よりも絵の方が表現しやすかった」と笑顔を見せる竹内さんに、同書や近況について聞いた。
あなたにおすすめ
東京国際映画祭:綾瀬はるか、井上真央、米倉涼子がドレスアップ 芳根京子は振り袖、水原希子、河合優実、菊地凛子も
◇子供のころから好きだったことが「やりがい」に
「日々の生活や子育てでトホホ……と思いながらも、なんとかなった!というエピソードをたくさん収録したので、このタイトルをつけました。友達と話してる気分になって、笑って楽しんでもらえたらうれしいですね」と書籍について語った竹内さん。
イラストやマンガを描くのは、子供のころから好きだった。
「授業中、ノートの端っこにマンガのような絵を描くのが好きで、たくさん描きました。中学生ぐらいのときには、少女マンガにハマっていて、友達と2人で少女マンガを合作したこともあります。高校生ぐらいからはそういう機会もなくなったんですが、社会人になって友達が妊活マンガを描いていて、私も日常のことをエッセー風に描いてみたいなと思っていました」
実際に描くようになったのは2019年にテレビ朝日を退社して、結婚と同時に夫の勤務地である静岡に移住してから。「インスタでいちばん見やすいように」とiPadにApple Pencil(アップルペンシル)で描いている。
「当時は子供がいなかったので、ドライブをしているときにふと思ったことなどをマンガにしました。友達に見せてインスタに投稿しようかなと話したら、『面白いじゃん、載せてみなよ』と言ってくれて。それをきっかけに投稿を始めました」
その後、2021年に第1子男児、2023年に第2子女児を出産。妊娠、出産で変わったことや考えたこと、子育て中の発見などを描くようになった。
「描くのが楽しいし、やりがいがある」と言う。
「子育ては誰にも見られないまま日々、過ぎ去っていくけれど、本当にハードワークだと感じます。仕事は忙しい、大変だと思っても成果物があるから達成感がありました。それと同じように、子育てをイラストエッセーという成果物として残すということが私には向いていました」
書籍化にあたっては、描き下ろしのイラストエッセーも収録。これまであまり投稿していなかった夫とのエピソードなどもある。締め切りがある中で、たくさんの新作を描き下ろしたという。
「これまで投稿したものは、面白いと感じたときにマンガにしていたのですが、描き下ろしは過去の記憶を掘り起こす作業でした。細かい描き直しはたくさんありましたが、スムーズにいったと思います。締め切りも守れるタイプなので、大丈夫でした」
描く際に大事にしているのは「おもしろおかしく描くこと」。
「軽い気持ちで見られるように、なるべくオチがあるようにと意識しています。自分の悩みもちょっと笑いに変えて、笑ってもらえたらうれしいですね。
今は子供が何かしちゃってもネタになるからいいやって思えます(笑)。それに、自分が疲れて頑張りが必要な時間の中にも、実は笑えるような瞬間があることに気づきました。そういう一瞬一瞬を大切に記憶にとどめておけるようになったので、子育てにもプラスだったと思います」
◇周囲と比べていた環境から遠ざかり「生きやすくなった」
東京出身で静岡に移住して5年。「今では静岡がホーム」と笑顔を見せる。
「周りの人に助けられています。子どもを預かってもらったり、いろんなおすそ分けをもらったり。東京での仕事が終わって静岡に帰ると肩の力が抜けてリラックスできるので、切り替えやすいですね。すっぴんで歩けるぐらいのホームっていう感覚なんです」
結婚、退職、引っ越しが重なった移住当初は、悩みや戸惑いも抱えており、バラエティー番組などで心境を明かすこともあった。
「知り合いもいない、仕事もない。妊活も簡単にはうまくいかなくて。どうしたらいいの?と。毎日どうやって過ごそうか考えていたなと思います。知っている人が夫しかいなかったので、夫が帰るまでずっと孤独。一日中やることがなくて家にいたくないので、カフェで夫の帰りを待つ日々でした」
環境が変わって友人ができ、生活に変化が訪れた。
「子どもが保育園に行くようになったことが大きかったですね。自然に子どもの友達のお母さんやお父さんと仲良くなって、なじめるようになりました。孤独じゃなくなったんです。
東京で過ごしているときは、どうしても周りと比べがちでした。周りの人の生き方を見て自分もこうしようとか。今は家族と過ごす時間が多いせいか、自分のペースで生きられていて、すごく生きやすくなったなと思います」
最近は「長生きしたいし、子供とも元気に遊びたいから運動しなきゃ」とボクササイズを始めた。
「週に1回、始めて半年ぐらいです。ボクシングは大学生のころマネジャーをしていたこともあって親しみのある競技。会社員のころはほぼ毎日、ヨガに通っていたんですがやらなくなってしまって。週1回でもやると体の調子が違いますし、脚が以前より上がるようになるなど変化を実感しています。すごく楽しくてあっという間に時間が過ぎちゃいますね」
<プロフィール>
たけうち・よしえ 1986年1月20日生まれ。東京都出身。慶応大学卒。2008年4月、テレビ朝日入社。「ミュージックステーション」「報道ステーション」など数々の人気番組を担当し、結婚を機に2019年12月退社した。現在はテレビ静岡「くさデカ」にレギュラー出演しているほか、女性ファッション誌のウェブ版「Domani web」でエッセーを連載している。
あなたにおすすめ
東京国際映画祭:綾瀬はるか、井上真央、米倉涼子がドレスアップ 芳根京子は振り袖、水原希子、河合優実、菊地凛子も