佐藤愛子さんの単行本「老いはヤケクソ」の表紙ビジュアル
直木賞を始め数々の賞を受賞し、昨年11月5日に101歳を迎えた作家・佐藤愛子さんの単行本「老いはヤケクソ」(リベラル社)がこのほど、発売された。老いの境地のほか、老いと体当たりで奮闘するヤケクソな日々を語り下ろしで収録。また、家族や恩師・相棒たちを懐かしんだエッセー、過去の受賞作の紹介から執筆・受賞当時の手記を掲載している。
同書の「自然体で生きるのは楽」と題したページで、佐藤さんは「気がつけば100歳になっていた。そこには戦争があったり、離婚をしたり、借金を背負ったりね」と振り返る。
さらに「昔の自分と比べたところで、これがいまの私だからしょうがない、許してくださいと。年寄りっていうのは、だいたいそういうふうに、許してもらうよりしょうがないわと、どこかで思っていますよ。どう思われてもかまわないって。自然体で生きるっていうのは楽ですよ」とつづる。
四六判、256ページ。1540円。