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映画「テッド2」のワンシーン (C)Universal Pictures
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映画「テッド2」のワンシーン (C)Universal Pictures

注目映画紹介:「テッド2」“中年オヤジ”テディベアの喜劇再び! 今回は人権問題で一騒動

 見た目は愛くるしいが中身は下品な“中年オヤジ”のテディベアが主人公という米映画の最新作「テッド2」(セス・マクファーレン監督)が28日に公開される。「テッド」シリーズは、毒舌の中年テディベアのテッドと、親友の中年男ジョンが巻き起こす騒動を描くコメディーで、シリーズ第2弾の今作では、結婚したテッドが子どもがほしいと願ったことから始まる騒動が繰り広げられる。マーク・ウォールバーグさんがジョン役を続投するほか、アマンダ・セイフライドさん、モーガン・フリーマンさんらが共演。日本語吹き替え版では前作に引き続き、お笑い芸人の有吉弘行さんがテッドの声優を担当する。

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 アルバイト先で知り合ったタミ・リン(ジェシカ・バースさん)と結婚したテッドは、新婚生活や親友の中年男ジョン(ウォールバーグさん)との日常を楽しんでいた。日々を送る中でテッドは子どもがほしいと願うようになるが、テッド自身が人間であることを証明しなければならない事態に陥ってしまう。親友をもの扱いされたジョンは、女性弁護士サマンサ(アマンダ・セイフライドさん)を雇い、テッドの人権を勝ち取るため裁判所に乗り込むが……というストーリー。

 見た目は可愛いのに中身は中年のテディベアという斬新な設定は、多くのテディベア好きの夢を打ち砕いたとは思うが、シュールさを含んだ笑いの数々が世界中から支持を得たのだから驚く。今作では、テッドが結婚をして子どもをほしがることから裁判沙汰になるという新たな火種が持ち込まれる。見方によっては奴隷制度や同性婚といった歴史を暗示しているかのようで、笑いの中にも真摯(しんし)なテーマが盛り込まれている。もちろん、笑いの面でもテッドと妻の掛け合いをはじめ、あえて雑なオマージュを盛り込むなど相変わらずニヤリとさせてくれる。クライマックスに向けて感動のみにならないところも“らしい”といえる。コメディー要素はもちろん、多くの面でスケールアップをしていて楽しませてもらったが、要素の詰め込みすぎで少々消化不良な面も。そうはいっても終始笑わせてくれる内容で、ストレス発散にはもってこいだ。TOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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