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彼女がキレイな理由:真飛聖さん 人生のルールは「自分にうそをつかないこと」

 宝塚歌劇団の元男役トップスターで女優の真飛聖(まとぶ・せい)さんが出演する連続ドラマ「トクソウ」(WOWOW)が、5月11日にスタートする。ドラマは、ロッキード事件、リクルート事件など大規模な汚職事件を摘発し、世界にも類がないほど権力が集中する組織といわれている捜査機関「特捜検察」の知られざる実態を描く社会派サスペンス。真飛さんは今作で、男社会の中で紅一点、日々スクープを求めて特捜部に取材攻勢を仕掛ける、新聞社のたくましく美しい司法記者・桜井智子を演じる。役柄について「芯が強くて正義感のある女性」と語る真飛さんに、自身の人生のルールや理想の女性像、その美しさの秘けつを聞いた。

 1995年に宝塚歌劇団の初舞台を踏み、2007年から11年4月に退団するまで花組の男役トップスターとして第一線で活躍。その後、女優に転身した真飛さんが、宝塚時代からいつも念頭に置いてきた自身の人生のルールは「自分にうそをつかないこと」だという。「自分の心が動かないことはしないし、言わない。もちろんすべてについて突き通すわけにはいかないし、大人になるにつれていろいろなことをあきらめたり我慢したりすることもあります。でも、そこにどうしたら近づけるのか努力することで、心も姿勢も笑顔でいられる」と信条について語る。

 一方で、「宝塚にいたころは不器用で、『宝塚はこうあるべきだ。男役はこうあるべきだ』と勝手に看板を背負って本当の自分の心を忘れそうになっていた」とも明かし、「それがなくなって、やっと楽になれたというか、心の空白や余裕ができることで、より自分に素直に生きられるようになりましたね」と現在の心境を語る。

 そして、退団してからの3年間を「『自分は女性だったんだ』と心も体も含めて気づかせるリハビリ期間だった」と表現し、「実は宝塚時代、『男役にしては優しい顔。女っぽい』といわれて悩んでいたんです。だから、女性らしいことをよけい封印していたんですが、退団したことで『普通でいいんだ』と思うようになった。退団1年目で、1着も持っていなかったスカートをはき、ずっとショートカットだった髪を伸ばし、2年目からは女性でいることに楽しさを覚えた」と振り返る。

 そんな真飛さんも、現在ではロングヘアにスカート姿も板についたエレガントな女優として活躍している。自身の理想とする女性像について聞くと「太陽のような人」と語り、「自分だけではなく、その人がそこにいるだけで周りが元気になれる存在。すべてをマイナスにとらえず口にせず、プラスの発言をする。パワーがみなぎってる太陽みたいな女性。その空気感や偉大さなど、そういうものを持ちたいなと思います」と目を輝かせる。そして、美しい女性でいられる秘けつを「やはり心が素直でいること」と続ける。

 「きれいなお洋服を着たり、メークをして一見華やかに見えるんですが、心が疲れているとそういうものは表に出てくるもの。私、現役のときから1回も休んだことがなくて、元気だけが取りえだったんです。それは自分に素直でいること、役柄の智子と一緒で曲がったことが嫌いなので、分からないことや理不尽なことがあると話し合ったり、ちゃんと納得がいくようにしてきた。だから、心のデトックスもその都度してきたんだと思うんです。そうすれば、お肌の調子もよかったり、なんといっても元気でいられる」と凜とした美しさで語った。

 次回は、ドラマの役作りや共演者の印象、見どころについて聞く。

 <プロフィル>

 1976年10月13日生まれ。神奈川県出身。95年に宝塚歌劇団で初舞台を踏み、2007年花組トップスターに就任。11年4月に退団後、12年4月に「37歳で医者になった僕」(フジテレビ系)でドラマデビュー。その後、12年10月からは大人気ドラマ「相棒」(テレビ朝日系)にレギュラー出演しているほか、13年にはミュージカル「マイ・フェア・レディ」に主演。5月11日からスタートする連続ドラマ「トクソウ」は、WOWOWプライムで毎週日曜午後10時に放送。全5話。

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