取材に応じた中条あやみさん
4月28日に公開される劇場版「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」(松木彩監督)で救命医療チームの一員を演じる俳優の中条あやみさん。精力的に仕事に取り組むいっぽう、プライベートでも乗馬や茶道を始めるなど新しいことに挑戦している。「近年、ますますいろいろなことをやってみたいと思うようになって、視野が広がったような気がします」と語る中条さんに、今、最も夢中になっていることや、そこから学んだことを聞いた。(全3回の3回目、取材・文/服部広子)
「昨年、少し時間ができたとき、乗馬を習ったり、茶道を始めたり。サーフィンやキックボクシング、あとパルクールなどアクションにも挑戦しました。日ごろから家でじっとしているのができない性格で、外に出ていることのほうが多いんですけど、たぶん、 “インプットしたい”欲が強いんだと思います。もっと豊かな人になりたいんです」
なかでも、最もハマっているのが茶道の世界。
「最初は、『お菓子が食べられるからおいで』って人から誘われて、だったら行ってみようかなって軽い気持ちで始めたんです。確かにお菓子はおいしくて、それがきっかけだったんですけれど、だんだん和の心だったり、日本美の素晴らしさだったりにひかれていって、今では、もっと自分のルーツでもあるこの国のことを知りたいと思うようになりました。
茶道には、“今を大切に生きる”という考え方があります。その日の掛け軸を見て、お花を見て、一杯のお茶に感謝していただく。私自身、今日よりもあすのことを考えるなど、目の前のことをないがしろにしていたところがあったことに気づいて、もっと今、この瞬間を大切にしていこうと思うようになりました」
モデルとしてステージの上に立つときや、被写体としてポーズを取るときも、和の美を取り入れるようになった。
「着物を着ているように見えたらかっこいいかな? とか、日舞のような動きをイメージしてみようとか。そうした変化は、日々のちょっとしたことの積み重ねで、ちゃんとお仕事にも繋がっていると思います。今、どんな日常を送っているのかが写真や映像に“映る”し、画面越しに人間がはっきり出る仕事なので、これからも身を引き締めて頑張りたいと思っています」
<プロフィル>
なかじょう・あやみ 1997年2月4日生まれ。大阪府出身。2011年からモデルとして活動し、2017年から女性ファッション誌「CanCam」(小学館)の専属モデルを務めている。2014年に「劇場版 零~ゼロ~」で映画初出演、初主演した。