妙高山・関温泉の内湯。旅館の内湯の窓から美しい山々を望むことができることが多い
関温泉(新潟県妙高市)は、妙高山の中腹1000メートルほどの静かなところにあります。
10軒ほどの小さな温泉旅館が集まってできたこじんまりした温泉街で、弘法大師による開湯伝説があります。全国に91ある国民保養温泉地の一つに指定されています。
また上杉謙信の隠し湯で、謙信は川中島合戦前に関山神社に必勝祈願し、合戦後は上杉軍の傷や疲れを関温泉で癒やしたと伝えられます。
2004年に関温泉の旅館は「100%源泉かけ流し宣言」をしました。浴槽の温泉水を、源泉と遜色ないと科学的に証明したのです。これはとてもめずらしく貴重な証明です。
赤褐色の濁り湯が特徴で、鉄の味がします。鉄量は多くないのですが、塩化ナトリウムも含まれているため酸化しやすくこのような色と味になるようです。保温効果にすぐれ、皮脂や分泌物を洗い流してくれるので、皮膚をなめらかにしてくれる“美人の湯”です。
伝承では妙高山の神仏が年に一度入浴に訪れたと言われていますが、みずみずしい自然にあふれたこの温泉地なら、本当にそうなのかもしれないと思えてきます。
10月末から11月にかけては美しい紅葉が見られます。近くにスキー場もあり、レジャーにもいいでしょう。