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「湯宿 湯之谷温泉」の大浴場。天井が高いので開放感がある。一番小さい浴槽が源泉風呂
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「湯宿 湯之谷温泉」の大浴場。天井が高いので開放感がある。一番小さい浴槽が源泉風呂

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日本の名湯:ひんやり温泉で夏を乗り切る 愛媛・湯宿 湯之谷温泉

 日本百名山の一つ石鎚山(愛媛県)のふもとにぽつんと建つ宿「湯宿 湯之谷温泉」(同県西条市)。畑に民家が点在するのどかな風景の中にある。一歩玄関に入ると、ダークブラウンの板張りの床、赤や水色に塗られた素朴な木の引き戸、帳場には昭和を感じさせるアイスのショーケースやアンティークの和家具などがあり、レトロな雰囲気に懐かしい気持ちになる。近くには61~64番札所もあり、お遍路さんにも人気の宿だ。

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 温泉は内湯のみ。浴槽が温度別に三つあり、一番小さい浴槽が加温していない源泉風呂。18度ほどしかないので、猛暑日でも全身つかるのにちょっと勇気がいる冷たさだが、思い切ってつかってみてほしい。もちろん、一気に全身ザブンとつかるのではなく、少しずつ。加温浴槽やサウナで十分汗を流した後でもいい。最初はその冷たさに、つい体を硬くしてしまうが、徐々に体がぽかぽかしてくる。余分な角質や皮脂を取り除いてくれる効果が期待できる泉質で、湯上がりは“さらさら美肌”になるだろう。

 浴場にはシャンプー、コンディショナー、ボディーソープなどのアメニティーは置いていない。脱衣所にドライヤーがあるくらいだ。宿泊であれば、客室にトラベルサイズのシャンプー、コンディショナー、ボディーソープや大小タオル類があるが、立ち寄りならば持参するか、購入しよう。

 客室は全10室。離れに露天風呂付きの和洋室が3室あり、別館に内風呂付きの和洋室が1室と和室が6室。客室風呂は温泉ではないが、日本名水百選にも選ばれているうちぬき水を使っているので、大浴場とはまた違った感触の湯を楽しめる。ゲストハウスも併設されているので、予算を低く抑えたい人にもいい。

 夕朝食は、食事処「無庵」で。その季節で一番おいしいという新鮮な西条の食材を使っている。会席料理だが、牛肉の陶板焼きをバジルソースで食べるなど、食のスタイルにとらわれないおいしさを追求している。また名水の地・西条ならではの地酒も料理に合わせていろいろと取りそろえている。

 <プロフィル>

 朝香(あさか) モデル・美肌温泉家。慶応大卒。温泉ソムリエアンバサダーなど数々の温泉資格を持ち、日本温泉気候物理医学会など多数の学会に所属。美容効果が期待できる温泉やその効能をより引き出す入浴法を広めようと日々活動している。自治体の観光PRの監修・アドバイザーなども務める。

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