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三浦理恵子の美容ライフ:第62回 憧れのメディカルアロマ調合体験~1 女性最大の悩みに効くアロマ

 今回はいよいよ、メディカルアロマのスペシャリスト・大工原忍さんのサロンでのアロマオイルの調合体験です。東京・銀座にある大工原さんのサロンは、心を落ち着かせる音楽と柔らかな光に包まれ、足を踏み入れただけでほっとした気持ちになれる場所でした。

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 ◇女性最大の悩み、生理痛に効くアロマ

 ごあいさつをすませ、さっそく本題へ入ります。まずは私のちょっとした悩みを大工原さんに聞いていただきました。

 三浦さん:女性なら誰でも経験があると思うんですが、生理不順と生理痛がひどいときがあって、それを改善するためのアロマを作りたいと思っているんです。

 大工原さん:原因が何かにもよりますが、ホルモンの乱れということも考えられますね。

 三浦さん:最近、ちょっと責任感のある役をいただいたりしてるので、環境が変わったことでのストレスもあるかもしれないですね。

 大工原さん:その場合は女性ホルモンだけを整えるより、疲れを取る鎮静効果のあるものや、自律神経のバランスを整えるものに、少し女性ホルモン系を入れてあげた方がいいかもしれないですね。まずはクラリセージ。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンと同じ作用で、無月経の方も使うし、ホルモンバランスを整えるときにも使うものです。

 三浦さん:(かいで)あ、すごくいい香りですね。

 ◇アロマの精油は15分で浸透

 大工原さん:それとこちらはローレル。ローリエの香りで、鎮痛作用に使います。私は生理痛がひどいときは、クラリセージ、ローレル、それと同じく鎮痛作用のあるバジルを入れたものをおなかに塗ると、15分くらいで痛みが治まるんです。人間の肌から浸透するものって、分子量500以下じゃないと表皮から真皮に入っていかなくて、ヒアルロン酸は100万、コラーゲンは30万で表面にとどまっているんですけど、アロマの精油は分子量が一番大きくても250なので、塗布して15分後に表皮を通じ真皮まで到達し体の中に入って、毛細血管から血液に入っていくんです。アロマを焚(た)いてかぐのはもっと早くて、鼻の粘膜から体に入り5分後には血中から成分が出るというデータがあるので、すごく痛いときはおなかに塗った後に手についた精油をかぐと、即効で痛みが取れます。1日目と2日目はすごく痛いんですけど、これでだいぶ楽になりますよ。

 三浦さん:以前、大工原さんからアロマの香りは体に吸収されるって聞いたので、それから家で焚くオイルもすごく気を使ってます。このクラリセージとローレルって、二つを合わせるとすごく優しい香りですね。

 大工原さん:オイルはブレンドした方がいいんですね。バジルはあまりいい匂いじゃないですが、鎮けいれんなので、生理痛も筋肉のけいれんと考えて、ちょっと入れてあげるといいと思います。バジルは整腸作用もあるので便秘にもいいいですし、自律神経にもいいです。

 三浦さん:なんかみんな共通した香りがある気がしますね。ちょっと青っぽいけど、バジルもすごくいい香り。

 ◇何をブレンドする?

 大工原さん:では実際にブレンドしていきますね。

 三浦さん:さっきのクラリセージとローレルとバジルだけでいいんですか。

 大工原 ゼラニウムも入れますか。バラの代用品と言われていて、美容としては皮膚の弾力回復や収斂(しゅうれん)作用があって、自律神経にいいので、ちょっと入れてもいいのかなと思って。

 三浦さん:あ、私、初めてこの香りがふっと体にきました。

 大工原さん:じゃあ入れた方がいいですね。ゼラニウムはバランスの精油と言われていて、自律神経等バランスが乱れてるときに整えてくれるんです。あと、痛みには冷却感があるペパーミントや、ウインターグリーンという湿布薬の香りもいいんですが、おなかに塗るときは冷やすから使わないんです。なので、最初の三つにゼラニウムを入れて作ってみてもいいかなと。よく効く方がいいですよね?

 三浦さん:そうですね。

 大工原さん:じゃあちょっと強めにしますね。今回は小さいボトルなので、まずベースになるオーガニックのホホバオイルを10ミリ量って、その中にアロマオイルを10滴入れます。アロマの精油は1滴が0.05ミリなので、1ミリリットルが20滴と考えてパーセンテージで計算するんです。例えばお顔につけるものは強すぎると荒れてしまうので1%くらいで、体は部位によって変えますが、局所的なのは10%くらいのも作ります。じゃ、三浦さん、これをボトルに注いでください。

 ◇初の作業は緊張の連続!

 三浦さん:(オーガニックのホホバオイルを手に)緊張する……(笑い)。

 大工原さん:あとは全部で10滴になるように割合を決めていくんですが、全部同じ割合にすると香りがどちらつかずとなったりするので、メリハリをつけた方がいいブレンドになるんですよ。女性ホルモンを中心に考えるのなら、クラリセージを多めにして、痛みが強いならバジルを多めにして、補佐的にゼラニウムを入れるとか。

 三浦さん:じゃあ、クラリセージ4滴、バジル3滴、ローレル2滴、ゼラニウム1滴にします。(アロマオイルを入れながら)緊張で手が震えます(笑い)……。こぼしたらもったいない…。

 大工原さん:1滴くらい多くても大丈夫ですよ(笑い)。ローリエってオリンピックの冠にもなっていたので、愛とか勇気っていう意味もあるんです。元気を出すときは、そういう逸話からエピソードをもらって使ったりもするんです。

 三浦さん:気持ちも大事ですよね。(オイル注入を完了して)。できました! 初めて作らせていただき、すごくうれしいです。それにとても優しい香り。混ざると原液で香りをかいだ時よりまろやかになりますね。これ、普通にお部屋で保存していいんですか。

 大工原さん:常温で大丈夫です。

 三浦さん:なんか特別な感じがしてホントにうれしいです。それに香りって、その日によって香り方が全然違うから、効果が分かっていると体調の変化も分かりますね。

 ◇香りは人間にしか作れない

 大工原さん:香りってすごく繊細なもので、女性はそれこそ生理があるので、生理の前後はブレンドがよく分からなくなったりするんですよ。だから比較的何もないときにブレンドした方がよくて、男性の調香師さんが多いのもそれが理由なんです。例えばシャネルとか一流のブランドには訓練されたいい調香師さんがいて、めちゃくちゃ高給取りなんですけど、コーヒーを飲んではいけないとか、辛いものを食べてはいけないとか、禁欲生活を強いられているんです。機械では人間ほど細かく香りが分からないので、香りというのは人間の力を使ってしか作れないものなんです。

 香りにまつわるおもしろいお話を伺ったところで、今回はここまで。次回は、私からのもう一つのリクエストで、むくみ解消に役立つアロマオイルを作らせていただきます。女性はむくみで悩んでいる方も多いので、みなさんの役立つ情報になればうれしいです。

 心も体もキレイになって、毎日キラキラしましょう! できることは今からスタートですよ! 

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