検索
7月8、9日に「コットンクラブ」でソロライブ「檀れいSpecial Live 2025『R』」を開催する檀れいさん
1 / 1

7月8、9日に「コットンクラブ」でソロライブ「檀れいSpecial Live 2025『R』」を開催する檀れいさん

写真を見る全 1枚

檀れい:もがいた若手のころ、戸惑いの時期を支えた歌をカバー 芸能生活34年目でCDデビュー ソロライブで生披露へ

 俳優の檀れいさんのソロライブが7月8、9日に東京・丸の内のライブハウス「コットンクラブ」で開催される。3年前、“封印していた”歌を再開してから、同所でのソロライブは4回目。5月には芸能生活34年目にしてCDデビューも果たした。自ら選んだ収録曲は「もがいていたときに繰り返し聞いた曲、本当の私がわからなくなったときに心に刺さった曲」。この曲をソロライブでも歌う予定という檀さんに、曲への思いやソロライブについて聞いた。

あなたにおすすめ

 ◇宝塚入学当初の自分を支えた歌 「今も気持ちがこみ上げてくる」

 「自分の名前でCDや曲を発売するのは初めて。もちろん宝塚で歌は歌っていましたし、退団後もイベントやゲスト出演したライブで歌ったことはありましたが、退団してからは映像を中心にお仕事をしてきましたので、まさかCDを発売することになるなんて……。お話をいただいたときは驚きましたが、自分のできることを一生懸命やろうと臨みました」

 そう振り返った檀さん。2023年に公開されたディズニー100周年記念作品「ウィッシュ」の日本版で声優を務めたことが縁で、今年5月、ディズニーの名曲を収録した3曲入りのカバーシングル「檀れい・シングス・ディズニー」を配信とCDで発売した。

 収録曲の一つ「パート・オブ・ユア・ワールド」は、ディズニー映画「リトル・マーメイド」の曲。主人公のアリエルが人間の世界への憧れを歌った。

 宝塚音楽学校の頃から、ずっとこの曲を繰り返し聴いたという。「寄り添ってくれたし、励まされたし、とても好きな歌。ディズニーの曲の中で、もしかしたら一番聞いているかもしれない」と思いをはせる。

 「できない自分にもがいていたころでした。陸の世界に憧れるヒロインの気持ちと自分の気持ちがすごくリンクしたんです。なりたい自分になれない。どういうふうに頑張ったら、あのステージの上で光り輝いている先輩方のような表現ができるんだろう、私もあそこへいきたいと、もがいていました。

 誰しも、人生に寄り添ってくれた曲はあると思いますけれど、私にとってはそれがこの曲。とても思い入れが強いから、歌の中にぐっと入ってしまうと、今も気持ちがこみあげて、涙があふれそうになり、歌えなくなってしまうんです。それくらい当時の気持ちが乗ってしまう。一人でお稽古(けいこ)をしているときには、何度も歌えなくなりました」と明かした。

 ◇「ありのままの私でいる」 ギャップに戸惑う時期に刺さった歌

 もう2曲は、古代の中国を舞台にしたディズニー映画「ムーラン」から、主人公ムーランが自身の葛藤を歌う「リフレクション」の日本語版、中国語版を収録した。この曲は2005年に宝塚を退団した後、世間とのギャップに戸惑った時期に、強く心をひかれた。

 「日本語版はアニメーション、中国語版は実写版の曲で、構成も長さも違う曲です。ただ、どちらもテーマは『ありのままの私でいる』こと。

 もともと好きだった曲ですが、宝塚を退団して映画やテレビなど映像の世界に飛び込んで、ある時から、私自身とみなさんが抱く『檀れい』のイメージのギャップがずっと積み重なって自分自身がどうあればいいのか、どうしたらいいのか、本当の私ってなんだろうと、わからなくなったことがあったんです。そんなとき『ありのままの私でいる』ことを歌ったこの曲が心に刺さりました。

 日本語版も中国語版も根底には孤独が流れていますが、その中に本当の自分をいつか表現したい、ありのままの私を伝えていきたいという、心の中の『願い』を日本語版で、『決意』を中国語版で歌えたらとレコーディングに臨みました」

 中国語版は発音というハードルもあり、いっそう練習に練習を重ねた。1年にわたって出演したNHK「中国語!ナビ」の講師・陳淑梅さんら同番組の共演者にも「たくさんチェックをしていただいた」と明かす。

 「日本語にない音や耳なじみのない音もあるので、発音することが大変でした。難しい発音が連続で並んでいる言葉もあったりして、口の中が“大忙し”。歌うことができて良かったと思います。大きなチャレンジでしたし、先日、歌の先生から中国語を話す方が、この曲の私の発音を褒めてくださっていたと聞いて、とてもうれしかったですね」

 ◇一年で一番好きな時間 観客と一緒に作り上げるソロライブ

 ソロライブではCDに収録した曲や、「私が子供の頃に聴いていた曲、みなさんに耳なじみのある日本のポップスや歌謡曲」も歌う。音楽監督を務めるのは、「ウィッシュ」の日本語版で音楽演出を手がけ、今回のCDをアレンジした音楽プロデューサーの森大輔さん。森さんとのデュエットも予定している。

 特訓した中国語の「リフレクション」も披露する予定だ。ライブで歌うのは、レコーディングとは違った難しさがあるのでは?と水を向けると、檀さんは「そうですね。大きなチャレンジになりますね」と自分に言い聞かせるようにうなずく。

 「いつも自分に高いハードルを課して、乗り越えられるようにと考えているんです。昨年のソロライブでは初めて芝居をしながら歌い、苦手な低いキーの楽曲にもたくさん挑戦しました。今年はまた、少し高いハードルをこしらえて、それを乗り越えられるようにしていきたいですね」

 ソロライブをスタートしてから4年目。毎年、温かなムードでいっぱいになる。檀さんも「ファンの集い、『檀れいを囲む会』のような感じですよね」とうれしそうだ。

 「コットンクラブでのライブの時間は楽しくて幸せ。一年の中でいちばん好きな時間です。会場が、お客様との“心の距離感”をグッと縮めてくれるんですよ。いちばん後ろの席にいらっしゃる方のお顔もはっきり分かるぐらいの距離ですから。

新たなバンドメンバーと森さんと、お客様と、みんなで時間を共有して一緒に作り上げるひとときを楽しみにしています」

 *……ワンマンライブ「檀れいSpecial Live 2025『R』」は7月8、9日に各日2回、全4公演。申し込みはライブハウス「コットンクラブ」(東京都千代田区)のホームページで受け付けている。

あなたにおすすめ

写真を見る全 1枚

エンタメ 最新記事

アクセス上位記事