タレントでモデルの吉川ひなのさんが、初の書き下ろしフォトエッセー「ずっと途中」(主婦と生活社)を13日に発売した。これまであまり語ることのなかったプライベートについて吉川さん自身の言葉でつづった一冊で、掲載写真もすべて吉川さんと夫が撮影した。同書にも多数登場する家族の話や、仕事とは離れた日常生活について吉川さんに聞いた。
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夫について、吉川さんは結婚した今でも「彼」と親しみを込めて呼ぶ。その人柄を「彼は真面目で、私に対して真っすぐに向き合ってくる人。私がふざけて言ったことも受け流さずに、真剣にじっくり考えて返答したり。私がどうしようもない時期も、レディーとして扱ってくれた」と明かし、「だから私も付き合うと決めたとき、ハンパなことはできないな、と思いました」と語る。
2人の間に生まれた娘については「彼の友達は私にそっくりって言うけれど、顔は彼で、体形は私に似ていると思います。性格は私に似ているかも。器用じゃないんです。たとえば、納得がいかないことがあると解決するまで、おなかがペコペコでも目の前の食事に手をつけない、みたいな。そこはそっくり」と笑う。
続けて、「最近は毎朝、娘の『おなかすいたあ』の言葉で起きるんです。私の耳元で小さい声で『何か作ってえ』って」と幸せそうな母の顔で語る。母親になったことで、吉川さんは「未来について考えるようになりました。自分がいなくなったあとの子供たちが暮らす地球について……」と変化を語り、「娘の口に入るものや肌に触れるものは安全なものをと気を配っています。食育にはすごく関心がありますし、なるべく環境のためにもリサイクルを考えたり」と語る。
吉川さんは、現在、ハワイと東京に自宅を持ち、往復する生活を送っている。ハワイに拠点を持ったのも「娘が生まれたことがきっかけ」だという。ハワイは「環境もいいし、人も優しくて。私は仕事が大好きなので、東京にいるとどうしても仕事を優先してしまうんですが、離れた場所で子育てに集中するのにいい場所だと思いました」と話し、「昨年は1年の3分の1がハワイだったんですが、今年はもう少しハワイでの時間を増やしたい」と願望を口にする。
ハワイでの生活は、やはり娘が中心だという。「娘のプリスクールの送り迎えや、家事……本当に普通に暮らしています」といい、「娘がプリスクールにいる間は、地元の人しか来ないようなビーチや公園に行ってボケーッとしたり。東京にいるとできないような時間を過ごしています」と明かす。
さらに、「ハワイに住んでみて、いろいろなことができるようになりました」とにっこり。「私、方向音痴(おんち)だと思っていたんですが、ハワイの道は運転できるんです。13歳で芸能界に入って、東京にいたときはいつもスタッフの方が車で目的地に連れて行ってくれるので、自分で道を覚えなくてもよかったんですよね。そうやって周りがやってくれていたことを、ハワイでは一つ一つ自分でやるようになって、いいきっかけになったと思います」と自身も成長したという。
一方で、「東京で仕事に打ち込んで、神経をとがらせている自分も好き」と語る吉川さん。「ハワイでの娘中心の生活と、東京での仕事に集中する生活。どちらも私の中ではバランスがよくて。理想的な生活です」と充実した様子で、「でも、娘がもう少し大きくなったら、ハワイ以外の別の国で暮らすのもいいかなって。そう彼と話しています」と今後の展望も話していた。
<プロフィル>
よしかわ・ひなの。13歳で芸能界デビュー。以降、ファッション誌、映画、テレビ、CMなど幅広く活躍。現在は、東京とハワイに拠点を置き、ウエディングドレスやインテリアなどプロデュース業も手がけている。
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