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女優の杏さんが26日、東京都内で開かれた初主演映画「オケ老人!」(細川徹監督)のプレミア試写会に登場した。舞台上には笹野高史さん、左とん平さん、小松政夫さん、石倉三郎さん、藤田弓子さん、茅島成美さんらオーケストラのお年寄りメンバーを演じたベテラン俳優が勢ぞろい。撮影中の飲み会の話で盛り上がるメンバーの話を聞いていた杏さんは、「ご覧の通り、こんな(にぎやかな)チームでした。撮影中はオンとオフがそんなにない感じで、こんな年の重ね方をしたいというお手本を見つけられる映画です」とアピールした。
お年寄りメンバーの中でも最年少(68歳)の笹野さんは「撮影のために集まったのが去年の9月で、すてきな先輩、杏ちゃんと撮影できてよかった。ただ、完成披露試写のときに全員そろっているのか、誰かが欠けているに違いないと思った。全員元気にそろっているので今、ホッとしております」とブラックジョークで観客を沸かした。杏さんの同僚を演じた坂口健太郎さんは大先輩に囲まれ、「ときどき吸い取られる……じゃないですけど、(若手が)押されるシーンはありましたね」と実感を込めて語った。試写会には杏さん、黒島結菜さん、坂口さん、笹野さん、左さん、小松さん、石倉さん、藤田さん、茅島さん、細川監督、原作者の荒木源さんが出席した。
映画は、荒木さんの小説(小学館文庫)が原作で、老人ばかりのアマチュアオーケストラ(アマオケ)の笑いと涙の奮闘と青春を描いている。高校教師・千鶴(杏さん)は、楽団の名前を間違えて、歴史と伝統はあるが今では年寄りばかりのへたくそなアマオケ「梅が岡交響楽団(梅響)」に入団してしまう。千鶴は梅響のペースにすっかり翻弄(ほんろう)され、バイオリンのみならず指揮もやらされるはめに……という内容。11月11日公開。