5月16日放送の「徹子の部屋」に出演した鎌田實さん=テレビ朝日提供
医師で作家の鎌田實(みのる)さん(76)が、5月16日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。高校時代に父の首に手をかけてしまったことや心臓病の母のことなどを語った。
貧乏でどこにも行けない子供時代だったため、将来は世界中を飛び回りたいという思いと貧乏から脱出したいという思いがあった。高校3年の春休み、大学に行きたいと父に話したところ、馬鹿野郎と怒られた。夏休みにもう1回、どうしても大学に行きたくて、父に言ったところ、馬鹿野郎とまた怒られた。
「僕はかっとなって父の首に手がかかってしまって。父が涙を流しだして。あ、いかんと思って、手が緩んで、僕も父も床にへたり込んで、2人でしばらく泣いてたんです」。父は、そんなに勉強したいのか、お前に自由をやる、好きなように生きていいと言ってくれた。
母は心臓病があり、入院していることが多かった。「優しい母だったです。それから強い父だった。貧乏でも負けない父だった」。父母と血のつながりはない。父はハンサムだが、「僕、ハンサムじゃないです」。
父の名前は鎌田岩次郎。「岩次郎小屋」という家を建てたのは、母が早世したので父に恩返しをしなければと思ったからだった。「岩次郎さんのおかげで僕の人生はつながった。この人の恩を絶対に忘れちゃいけない。いい人に巡り会えた」と語った。