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生活習慣によって体内にたまる有害な過酸化脂質について、20~50代の男女計1000人に調査したところ、8割以上がためる生活をしていることがポーラが行った調査でわかった。同社は過酸化脂質が体内にたまることを「過脂化」と名付け、過脂化が皮膚をはじめとした体の老化を促す要因の一つとなっているとして研究を進めいる。
過酸化脂質は、古くなった天ぷら油などに含まれており、過度にたまると細胞を破壊するといわれている。過脂化は、紫外線を多く浴びる生活や、空気の汚れた場所での生活、野菜不足や運動不足、たばこを吸う、仕事や家庭でのストレスなどで進み、体の老化を招いたり、動脈硬化や脳梗塞(こうそく)などの危険を高める原因となる。
調査は、京都府立医科大学の吉川敏一学長の監修の下、一般生活者がどの程度過酸化脂質をためる生活をしていて、それが体や肌にどのように影響しているか。また、過酸化脂質やそれをためるリスクをどの程度知っているかを「過脂化チェックリスト」などを使ってインターネットで実施した。
その結果、82.7%が「過脂化生活者」、特に男性は10人に1人が危険な過脂化要注意群に当てはまり、40代で男女ともにその傾向が高いことが分かった。さらに、健康診断で要注意診断を受けた人も多く、過脂化度が高い人ほど体内環境は悪く、過脂化生活者はそうでない生活者より、見た目年齢が1.7歳老けているという結果になった。一方で、過脂化によるリスクについての認知度は低く、過酸化脂質が食べても吸収されないことを知っているなど、正確な知識を持つ人は2割程度ということも明らかになった。
ポーラがこのほど開いたプレスセミナーで調査結果などを発表した吉川学長は過脂化生活の予防について「過脂化生活のチェックリストを使って、生活習慣の改善をしてもらえれば、病気の予防もアンチエイジングも期待できる。睡眠時間を2時間増やすだけ、お酒を赤ワインに変えるだけでも過脂化生活から脱却できる。まずは『過脂化』という言葉を覚えてもらいたい」といい、「女性の病気を防ぐには見た目からのアプローチがいい。若く見せるには、体の中からきれいになって」と熱弁した。今後の展開について、同社の及川美紀執行役員は「過脂化と見た目年齢、美肌の関係について、これからも研究を重ねてアピールしていきたい」と商品開発にも意欲をみせた。(毎日新聞デジタル)