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仏女優のマリオン・コティヤールさんが26日、アカデミー賞主演女優賞を獲得した「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」以来6年ぶりに来日し、東京都内で開催された映画「君と歩く世界」(ジャック・オディアール監督)のジャパンプレミアに登場。女優の中谷美紀さんも花束を持って祝福に駆けつけ、「感動しました。とても心を奪われました」などと、胸に手を当てながら絶賛すると、コティヤールさんも「ありがとう。言葉にできないくらい。同じ女優さんにいってもらえて心が動きました」と感激の表情を浮かべ、「大好きです」と中谷さんと抱き合った。
中谷さんはコティヤールさんと同じ37歳。「コティヤールさんはライバル?」と質問されると、中谷さんは「とんでもない。同じ年にもかかわらず、地球の裏側にこんなにも素晴らしい女優さんがいらっしゃるのはとても刺激的。彼女が笑う度に私も笑い、彼女の涙に私も泣き、喜怒哀楽をマリオンさんと共にしてきました。今回も、ジャック・オディアール監督と素晴らしい信頼関係を築いて、心から裸になって演じてらっしゃる姿に敬意を覚えます」と惜しみない賞賛を送り、コティヤールさんは感激しきりだった。
オディアール監督は、自作で2人の共演はあるかと聞かれると、「ありえるかもしれないですね。でも、(中谷さんの)ギャラが高いかな?」とユーモアを交えて回答。中谷さんがフランス語で「安くしますよ」と茶目っ気たっぷりにアピールすると、オディアール監督は「まだ分からないけど、じっくり考えたいね」と日仏女優の共演の可能性を示唆した。
映画は、オスカー女優のコティヤールさんと名匠オディアール監督が初めてタッグを組み、両脚を失った女性の再生と希望の物語。南仏アンティーブの観光名所マリンランドのシャチ調教師・ステファニー(コティヤールさん)は突然の事故で両脚を失ってしまう。失意のどん底にいた彼女の心を開かせたのは、5歳の少年のシングルファーザー、アリ(マティアス・スーナーツさん)だった。不器用なアリのまっすぐな優しさに触れ、ステファニーはいつしか生きる喜びを取り戻し、未来へと再び歩き出す……という感動作。4月6日から全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)