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マンガ質問状:「バガタウェイ」 作者と編集者が二人三脚で立ち上げ ラクロス少女の青春群像劇

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、古日向いろはさんの「バガタウェイ」です。「月刊コミックブレイド」(マッグガーデン)編集部の萩原達郎さんに作品の魅力を聞きました。

 −−この作品の魅力は?

 地上最速の格闘球技と呼ばれるラクロスに懸ける、高校生の少女たちの青春の日々をみずみずしい感性で描いています。主人公の高校1年生、島育ちの元気少女・空木雫が「3年間、青春してきなさい」という母からの言葉を胸に、高校進学を機に島を離れ、本土での生活を始めて、そこでラクロスと運命的に出会うことから物語は始まります。ラクロスの試合中の熱い描写はもちろん、魅力的なキャラクターたちの青春群像劇も見どころのひとつです。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 以前から正統派の熱いスポーツものをやりたい、どうせならマンガ業界でまだあまり手をつけられていないスポーツを題材にしたい、という思いが強くありました。中でも、大学時代では割と目にするものの、それ以外ではあまり見かけないラクロスという競技には強い関心を持っていました。当時新人賞で読み切り掲載経験のあった新鋭の古日向いろは先生に企画を打診してご快諾をいただき、そこから二人三脚で立ち上げ作業に入っていきました。

 −−編集者として作品を担当して、今だから笑えるけれど当時は大変だったナイショのエピソードを教えてください。

 1チームのスタメン枠が12人という大所帯の競技(常時20人以上が画面に出入りする)だったので、主人公チームはもちろん敵チーム所属キャラクターの名前や個性を読者の方にいかに負担を少なく覚えてもらえるかということに腐心しました。後は題材かぶりの心配でしょうか。女子ラクロスが魅力的な題材だと手ごたえをつかめばつかむほど、第1話が掲載されるまでの間、他誌で女子ラクロスものが先に始まってしまわないかと心配した記憶があります。

 −−今後の展開は?

 舞台となる九州地区の夏の公式戦(全国七つの地区から日本一を決める中高生ラクロス最大の選手権)もいよいよ大詰め……。予選の激闘を制した筑紫学園(主人公のチーム)は準決勝へと駒を進めます。人気キャラの一人である四極燈子キャプテンの過去をはじめ、さまざまなキャラクターたちの人間ドラマもより掘り下げられていきます。残り2試合、見事九州地区を制して全国への道を切り開くのか……。熱い試合展開にご期待いただければと思います。

 −−読者へ一言お願いします。

 13年5月現在、単行本9巻まで継続することができたのは、ここまで変わらず応援してくださって来てくれた熱心な読者の皆様のおかげです。古日向いろは先生共々、本当に感謝の念に堪えません……。この場を借りてあつく御礼申し上げます。題材である女子ラクロスという競技同様、この作品にもまだまだ一般認知への伸びしろの可能性が大きく残されていると思うので、これからもより熱く感動できる作品をお届けできるよう頑張ります!

 マッグガーデン 月刊コミックブレイド編集部 萩原達郎

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