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東京・青山にマクロビオティックの初心者向けカフェ「THE BIOKURA(ザ・ビオクラ)」が4月にオープンした。「マクロビオティック」(マクロビ)と聞くと、味が薄い、物足りないなどストイックな健康志向のイメージがあるが、ここでは、そんなイメージを払拭(ふっしょく)するボリューム満点のメニューを提供している。さらに、宝塚歌劇団に所属していた元タカラジェンヌが「コンシェルジュ」として、きりりとしたエプロン姿で常駐し、美に関するアドバイスをしてくれることでも話題だ。店の魅力を探った。(毎日新聞デジタル)
「THE BIOKURA」は、マクロビオティックに関する事業を行うビオクラ食養本社(山梨県北杜市)が、たくさんの人に食による健康を意識してほしいとオープン。マクロビをベースにオーガニックやローフードなどを取り入れたカフェと、マクロビの料理に使える食材などのショップ、キッチンスタジオを備えている。
マクロビの“入門編”として、マクロビに近い料理を体験してもらうことが目的。もっとも人気があるメニューは卵の代わりに湯葉をかぶせた「ベジオムライス」で、鶏肉の代わりに大豆を発酵させて作る「テンペ」を入れたカレーなどマクロビの基準に沿った玄米食中心の料理がそろっている。どれもボリュームがあって彩りもよく、しっかりと味が付いている。
元タカラジェンヌのスタッフは総勢25人。毎日最低、2人がカフェで働いている。彼女たちは、マクロビの専門家ではなく、勉強を初めて約1年ほどの初心者。舞台での経験を基にしたコンディションの整え方、美のこだわりのほか、マクロビを実践した上でのアドバイスをしてくれる。
彼女らの起用は、花組の男役で活躍した86期生の夏空李光(なつぞら・ももみ)さんが、「食べることの大切さを伝えるきっかけになれば」と、同社に提案した。12年4月に同社が渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区)に雑貨店をオープンする際、「舞台に出て美容に健康管理に人一倍気を使ってきた経験を生かしてほしい」と、渋谷店の店舗スタッフに起用した。同店での評判がよかったため、青山店でも起用された。
宝塚の衣装で登場したりするわけではないが、「元タカラジェンヌに会える」と、北海道や大阪、名古屋、九州からのファンも多い一方で、マクロビに詳しい女性客も増えている。月組の娘役だった89期生の姫咲(きさき)ひなのさんは「料理教室に参加した生徒さんが食材を買っていくこともある」といい、月組娘役だった81期生の千草(ちぐさ)ことみさんも「ご家族でファミレス感覚で来られた方もいて、マクロビが浸透しているのは実感する」とうれしそうだ。一方で、マクロビを知らずに来店した周辺の男性会社員などにも店の味が定着しつつあるといい、「意外と男性も美と健康に興味があるんです」と明かした。
当初、マクロビの知識がなかったという夏空さんだが、今では「マクロビは、とても自由で、肉の代わりに大豆ミートを食べたり、(肉などマクロビでは)食べられない食材を、ほかの食材で代用するのが新鮮。玄米もきちんと炊けばもちもちで甘みがある」と目を輝かせるほど。「食べることの大事さを実感した」というのは、宙組の男役だった81期生の苑(その)みかげさん。現役時代は食べ物からの健康は考えていなかったといい「食事に割く時間がなかった。食事をしっかり考えるようになったきっかけがこの仕事」と語る。
サラダ、ベジオムライス、カレーの中からメイン料理を選ぶセット「オイシイ キレイ」(1100円)で、メイン料理をサラダにするのがおすすめという。姫咲さんは「大きいボウルで山のように野菜が出てきてびっくりすると思う」といい、千草さんは「ドレッシングが日替わりで、今日はニンジンとブルーベリーのドレッシング。見た目が鮮やかなので、スムージーと勘違いして飲んじゃう方もいます」と語った。また夏空さんのおすすめは豆乳のソフトクリーム(450円~)で「私は豆乳が苦手なんですけれど、これは独特の豆っぽさがない。とても飲みやすいです」と太鼓判を押した。
今後は、料理教室だけではなくカルチャースクールも始めていく予定だといい、夏空さんは「カンファレンスルームを使って、ヨガや美しい歩き方、立ち居振る舞いなどを、私たちがアドバイスしたい。お客様のライフスタイルにプラスアルファできるようなことをしてきたい」と語った。