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2010年10月に公開された「怪盗グルーの月泥棒」の続編「怪盗グルーのミニオン危機一発」(クリス・ルノー監督、ピエール・コフィン監督)が21日に公開された。前作は3D映画が今ほど氾濫していなかった中、いち早く奥行きや飛び出し感を意識した画作りでアトラクションムービーとして話題となった。スタッフはもとより声のキャストも同じ顔ぶれがそろい、さらに前作では強烈な存在感をアピールしながら脇役に甘んじていた(?)黄色い物体“ミニオン”が、今回は名前まで付けてもらって大活躍する。
孤児の3姉妹のために怪盗をやめ、今ではよきパパとして頑張っているグルー。ところが、そのグルーの“相棒”のミニオンたちがある日、何者かに誘拐されてしまう! グルーは謎の美人エージェント、ルーシーとミニオンの捜索に当たるのだが……という展開。
アクションはもとより、潜入捜査や飛行機からのダイブなど、スパイ映画もどきの展開で、スケール感は前作より大幅にアップした。反悪党同盟の捜査官を名乗る美女ルーシーも登場し、グルーと複雑なからみを見せる。孤児3姉妹は相変わらずキュートで、かしましく可愛いミニオンたちは、前作では大勢だったがために没個性化していたが、今回は名前を付けてもらえるラッキーなやつらも現れ、存在感を猛アピール。さらに今回は、紫色のイーブルミニオンも登場。その暴れっぷりもお楽しみだ。ちなみに、3姉妹の長女マーゴが着ているTシャツの柄にも注目してほしい。グルー役の笑福亭鶴瓶さん、三女アグネス役の芦田愛菜ちゃんら前作のメンバーに加え、今作では中島美嘉さんがルーシーを、中井貴一さんが伝説の怪盗とうわさされるエル・マッチョの声を担当している。21日からTOHOシネマズ有楽座(東京都千代田区)ほか全国で公開中。3D版も同時公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)
<プロフィル>
りん・たいこ=教育雑誌、編集プロダクションをへてフリーのライターに。映画にまつわる仕事を中心に活動中。大好きな映画はいまだに「ビッグ・ウェンズデー」(78年)と「恋におちて」(84年)。