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人気番組「テラスハウス」(フジテレビ系)出身でモデルの今井華さんの自身初のスタイルブック「it GAL」(ワニブックス)が19日に発売された。完成までに約4カ月かかり、今井さん自身も「21年間の今井華が全部詰まっている」と自負する、渾身(こんしん)の一冊だ。「ギャル革命をいつか起こしたい」と宣言する今井さんに話を聞いた。
「it GAL」は、今井さんの撮り下ろしの私服スナップやおしゃれのテクニック、こだわりのメークアイテムからメークの方法までを紹介しているほか、メーク動画をスマートフォンで見られる専用マーカーも記載。料理が得意という今井さんの自慢のレシピ、自宅も公開している。また、同書で自身初のセミヌードにも挑戦した。
「本はずっと出したかった」といい、本を出版するタイミングとしては「今!」と強く思ったという。その理由は「egg」(大洋図書)や「BLENDA(ブレンダ)」(角川春樹事務所・8月7日発売の9月号で休刊)など相次いでギャル系ファッション雑誌が休刊したことが背景にある。
今井さんは「ギャルというキーワードが世間からなくなってきている。ギャルはどうなっちゃうんだろうと思った」と危機感をあらわにし、「私は一生ギャルでやっていきたい。外見とかそういう前に、私自身のハートとか“バイブス”がギャルだと思っている。(ギャル誌が減少している)状況を考えた結果、(ギャルを全面に出していくことが)もしかしたら逆効果になっちゃうかもしれないと思ったけれど、私は変わらずこのスタイルを貫きたいと思う」と力を込める。タイトルには、今井さんのギャルに対する思いをぶつけた。
またギャルを「可愛いものを追求しているポジティブ精神あふれる女の子。ギャルってポジティブマインドな女の子ばかり。軸がしっかりしていてかっこいい」と表現。今井さんによると、ギャルを語る上では「渋谷」も欠かせないキーワードという。「ギャルは渋谷が生んだカルチャー。渋谷で頑張って、可愛くなろうと努力して、渋谷の仲間を愛して、渋谷に愛され……それもギャルの定義の一つかな」とはにかんだ。
ギャル雑誌の相次ぐ休刊に「寂しい。紙媒体でしか伝えられない部分ってあったと思う」と残念そうにするが、手をこまねいているだけではない。同書を通じて見られるメーク動画は、無料ARアプリ「AReader」をダウンロードして、専用マーカーにかざすと再生されるという新しい試みだ。「紙プラスアルファ」を意識したといい、「紙では伝えきれないことが、動画だと細やかに伝えられる。残り少ないギャル雑誌ではやるんじゃないかな」と期待を込めた。
念願の本を出版し、「ずっとやってみたかった」というセミヌードにも初挑戦した今井さん。今後の展望を聞くと「どういう感じでありたいと思ったことがない。(未来に対して)思い詰めずに、今を一生懸命にという感じ。それもギャルっぽいと思いますね」と笑った。B5判で1404円。