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注目映画紹介:「パワー・ゲーム」 巨大企業のカリスマと若手社員の頭脳戦を描くサスペンス

 IT業界を舞台に、2人のカリスマCEOと産業スパイとなった若手社員の戦いを描くビジネス・サスペンス「パワー・ゲーム」(ロバート・ルケティック監督)が15日に公開される。今作は、ジョゼフ・フィンダーさんのベストセラー小説「侵入社員」を基に映画化され、「ハンガー・ゲーム」シリーズなどのリアム・ヘムズワースさんが主演し、権力者同士の争いに巻き込まれた若手社員・アダム役を熱演。さらにハリソン・フォードさんとゲイリー・オールドマンさんが「エアフォース・ワン」以来、17年ぶりに共演し、円熟味あふれる演技で2大カリスマ経営者を重厚に演じている。

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 急成長を遂げる巨大IT企業・ワイアット社に勤務するアダム(ヘムズワースさん)は、CEOのワイアット(オールドマンさん)の前で新ソフトのプレゼンを行うも失敗し、揚げ句の果てにチーム全員とともに解雇されてしまう。そして、とある出来事からワイアットに弱みを握られたアダムは、ライバル社であるゴダード(フォードさん)率いるアイコン社が開発している新製品の情報を入手するべく、スパイとして潜入することを命じられる。やむなく条件を受け入れたアダムはアイコン社に潜入するが……という展開。

 主演をさしおいて恐縮だが、やはり注目なのは、フォードさんとオールドマンさんという2大スターの共演だ。「エアフォース・ワン」で大統領とテロリストという役柄で共演した2人が、時を経て再び火花を散らす姿は映画ファンならずとも期待に胸躍る。2人が演じるワイアットとゴダードが論戦を展開する丁々発止のシーンは、派手なアクションなどなくしても手に汗握る緊迫感がひしひしと伝わってくる。特にフォードさんがダークな雰囲気を漂わせている役を演じるのは極めてめずらしいが、すごみのある演技には圧倒される。そんな2大スターにはさまれ主演を務めたヘムズワースさんも、現代の若者気質を見事に体現。随所に出てくる監視装置にはネット社会の恐怖を感じてしまう。新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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