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俳優のオダギリジョーさんが14日、東京都内で行われた主演映画「FOUJITA」(小栗康平監督)の初日舞台あいさつに出席。今作で画家・藤田嗣治を演じたオダギリさんは、「完成した作品を見て、今まで自分が演じたどの姿よりも美しく見えた。監督にあそこまで自分のよさを引き出していただいて、本当にうれしく思っています」と照れ笑いしつつ、「ぜひ、これからは代表作として、“FOUJITAのオダギリジョー”と言っていただきたい」と自信を見せた。
舞台あいさつには、藤田の妻を演じた中谷美紀さんも登壇し、「オダギリさんすてきでしたねえ」と観客に呼びかけつつ絶賛。「もう、ご自分で自画自賛なさるほど。本当にごもっともだと思います。私もつい見とれてしまいました」と言われたオダギリさんは、恥ずかしそうに笑い、「監督が導いてくださったから、偶然出たもの。自画自賛しているわけではないですよ。いい気になっているわけではないので。これからも心を引き締めてやっていきたいです」と恐縮していた。
また、中谷さんはオダギリさんについて「今の時代をまとっているんですが、流行に流されない人」と評し、普段着で「“鳶(とび)”と書いてあるニッカポッカをはいていて、おしゃれでさすがだなと思った」という舞台裏エピソードも披露。オダギリさんは、はいていたニッカポッカは「母親が中学生のときに『似合うと思う』って買ってきてくれたもの」と明かし、「なぜかすごく気に入って、20年くらいはいていますね」と笑いながら話していた。
「FOUJITA」は日本人画家・藤田嗣治の知られざる半生を、「泥の河」「死の棘」「眠る男」の小栗監督が日仏合作で描く作品。ステージには、劇中に登場したオダギリさんが藤田にふんした等身大マネキンもお披露目され、マネキンと並んだオダギリさんは「実物を見るのは今日が初めて」としみじみと眺め、「もう、この格好をすることはないので、マネキンで残るのはうれしいですね」と並んでフォトセッションに応じた。