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「ズートピア」でウサギのジュディの声を担当した上戸彩さん
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「ズートピア」でウサギのジュディの声を担当した上戸彩さん

彼女がキレイな理由:上戸彩さん 「ズートピア」で声優「皆さんの心に残る作品に出られてうれしい」 

 公開中のディズニーの劇場版アニメーションの最新作「ズートピア」(バイロン・ハワード監督、リッチ・ムーア監督)の日本語版で、主人公のウサギの新米警官、ジュディ・ホップスの声を担当している女優の上戸彩さん。上戸さん今作の収録の苦労や見どころ、女優の仕事について聞いた。

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 ◇ジュディは真っすぐな声がいいと思った

 「ズートピア」は、動物が人間のように暮らす大都会、ズートピアが舞台。超ハイテク文明社会に、史上最大の危機が訪れていた。世の中をよりよくしたいと夢見てズートピアにやってきた新米警官、ウサギのジュディは、夢を忘れたサギ師のキツネのニックを相棒に立ち上がる。果たしてジュディたちは奇跡を起こすことができるのか……というファンタジーアドベンチャー。

 上戸さんは、今作の魅力を「すべてのキャラクターが可愛らしくて、ニックも詐欺師として出会うので一見悪役にも見られるんですけれど、その悪役でさえ、とてもキュートというか。動物らしい可愛らしさがたくさん詰まっていて、それぞれの動物のイメージが声だったり、動きというものにきちんと表現されているので、動物の世界に自分が入り込んだ気分になります」と紹介する。

 自身が声を担当したジュディについては「絵を見て、あまり声を作らない方がいいな、真っすぐな声の方がいいかなと第一印象で思ったので、そのまま録(と)らせていただいたんです。やっぱりジュディは、元気でキャピキャピした高い声というよりは、警察官になりたいという強さだったり、犯人を捕まえるときの凜々(りり)しさだったりが求められました。結構大変だったけれど、すごくやりがいを感じました」と真正面から取り組んだ。

 ◇ナマケモノとの掛け合いが大変だった

 アフレコは最初にほかのキャストが日本語で入れたものを通しで聞いた上で、自身は英語版を聴きながら録音した。一番苦労したシーンは、「ナマケモノのフラッシュとのシーン。あのシーンのアフレコはすごく大変で、何回練習したか分からないくらいだったんです。でも一番面白いシーンだし、憎めないキャラクターで、すごく好きなシーンです」と明かす。ナマケモノのフラッシュは他のキャラクターの倍以上の独特のペースで話す。ジュディはどちらというと早口の方で、間の取り方が難しかったという。「フラッシュの動きを見て、フラッシュのしゃべり方に少しでも吸い込まれると、ジュディのテンポのよさが出てこないので、目の前にフラッシュはいるんだけれど、目に入らないようにして声を録っていました」と工夫をこらした。

 また、全体の中で好きなシーンとして、「しっとりした映画も個人的に好きなので、ニックとジュディのゴンドラのシーンが心にすごく響きました。あと、ネズミが出てくるリトル・ローデンシアの国も可愛らしかった。ジュディが『ごめんね、ごめんね』って言いながら(ネズミを踏まないように)歩くところが、すごく可愛らしかったなと思います」と笑顔で語る。ただアフレコは「追いかけっこが多いので大変でした。でも、他も楽なシーンはなかったですね」と振り返った。

 ◇ディズニー作品に関わるのは「家族に自慢できる仕事」

 上戸さんがこれまでで一番好きなディズニーのアニメーションは「ベイマックス」だという。「泣きました(笑い)。泣くぐらい感情移入しちゃうし、『ベイマックスー』って叫びたくなるくらい、心が苦しくなる作品でした」と思い入れたっぷりに語る。「ズートピア」と同じく主人公の成長を描いているが「見ている側がとっても応援したくなる映画です」と太鼓判を押す。

 それもあって、今回の「ズートピア」の話が来たときには「めちゃくちゃうれしかったです。ディズニーってどの作品も皆さんの中で特別な思い出になりますよね。そんな皆さんの記憶に残る、心の中に残る作品の一つの声をできるというのは本当にうれしかったです。いつか家族に自慢できるお仕事ができたらいいなと常に思っているので、ジュディはまさにそうじゃないかなと思います」と喜びを爆発させる。

 ◇憧れの女優はアンジー

 上戸さんの憧れの女優はアンジェリーナ・ジョリーさんだという。彼女について、「普段から女優さんとしてのお仕事もそうですけれど、母親として、またボランティアなどもされていて、とても憧れる存在。女優さんといっても、キレイなお姫様のような役ではなく、強さがあったり、アクションの部分でも憧れます」と思いをはせる。

 さらに彼女について「私生活がちゃんと影響していて、子供たちのために『お母さん頑張っているんだよ』という思いも見えるし、元をたどれば、いじめられた経験があったり、波瀾(はらん)万丈の過去がありながら、現在があるというのは、人生すべてにおいて濃いなと思います」と感心し、目標にしたい存在だという。

 次回は上戸さんの休日の過ごし方や生き方などについて聞く。

 <プロフィル>

 1985年9月14日生まれ、東京都出身。1997年「第7回全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞受賞。2000年にテレビドラマ「涙をふいて」で女優活動を開始。以降、多数のドラマや映画に出演。「第40回ゴールデン・アロー賞最優秀新人賞」、「第27回日本アカデミー賞新人賞」、「第37回日本アカデミー賞主演女優賞」をはじめ数々の賞を受賞している。主な出演作品に、映画「あずみ」シリーズ(03、05年、主演)、「テルマエ・ロマエ」シリーズ(12、14年)、「武士の献立」(13年、主演)、テレビドラマでは、NHK「いつか陽のあたる場所で」(13年、主演)、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(14年、主演)、「アイムホーム」(15年、ヒロイン)など。ほかにも、CM出演、ラジオ、ライブ、書籍など、多岐にわたって活躍中。

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