「サクラダリセット 後篇」のワンシーン (C)2017映画「サクラダリセット」製作委員会
河野裕さんの同名ライトノベルを2部作で実写化した映画「サクラダリセット 後篇」(深川栄洋監督)が13日、公開される。特殊能力者が半数を占める街「咲良田(さくらだ)市」を舞台に、能力のせいで亡くなった少女を再生させようとする高校生たちの物語。俳優の野村周平さんと女優の黒島結菜さんがダブル主演している。能力者の消滅をたくらむ公的機関「管理局」と戦いを繰り広げる。
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見たことを完全に記憶する能力を持つ浅井ケイ(野村さん)は、世界を最大3日巻き戻せる「リセット」の能力を持つ春埼美空(はるき・みそら、黒島さん)と共に、リセットの影響で2年前に亡くなった相麻菫(そうま・すみれ、平祐奈さん)の再生に成功する。
しかし、それが原因で“能力の暴発事件”が発生。能力者たちを制御・監視する公的機関「管理局」の対策室室長、浦地正宗(及川光博さん)の一掃計画で街から能力が消滅してしまう。唯一、能力があった記憶を持つケイは咲良田の謎を追い始め……というストーリー。
前編から積み重ねられたエピソードと伏線はクライマックスに向けて回収されていき、ケイと美空の関係性の変化や菫の死の真相など予想外のスリリングな展開で楽しませてくれる。
浦地を演じる及川さんの怪演ぶりが際立ち、屋上での対決シーンは見応え十分だ。登場人物の能力や思惑が複雑に絡み合う物語は、青春とサスペンスの両面を味わえ、ほんの少しのセンチメンタルな雰囲気も楽しめる。13日からユナイテッド・シネマ豊洲(東京都江東区)ほかで公開。(遠藤政樹/フリーライター)
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