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イラストレーターの石川三千花さんら17人のクリエーターが描き下ろした、第70回カンヌ国際映画祭で上映された映画「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」(ショーン・ベイカー監督、5月12日公開)のイラストが公開された。また同作を見たモデルでミュージシャン、女優の土屋アンナさん、モデルで女優の松井愛莉さんらのコメントも公開された。
映画は、米フロリダにあるテーマパーク「ディズニー・ワールド」のすぐそばにあるモーテルが舞台。6歳の少女と、その母ら、社会の片隅で生きる人々の日常を、カラフルかつリアルに描き出した。家を失い、母親のヘイリー(ブリア・ビネイトさん)と、モーテルでその日暮らしを送る少女ムーニー(ブルックリン・キンバリー・プリンスちゃん)は、周りの子供たちと冒険に満ちた夢のような毎日を過ごしていたが、ある出来事をきっかけに、その日々に現実が影を落としていく……という物語。子供たちを厳しくも優しく見守るモーテルの管理人ボビーをウィレム・デフォーさんが演じている。
石川さんが描いたイラストには、主人公のムーニーとヘイリー、ボビー、物語の舞台となるモーテルが描かれている。ほかにファッションビル「ルミネ」の広告ビジュアルを手がけるチルチッタさんや、長場雄さん、川原瑞丸さん、ニシクボサユリさんらが、ムーニーを中心に、映画の世界を独自の表現で描いた。
同作について、3児の母親でもある土屋さんは「どこで生まれ、どこで育ち、どう子供を育て、何が母なのかを考えてもその答えはない。それを追求する作品ではない。ここに出てくる母が正解か、そうでないかなんてことを議論する作品でもない」と語り、「ただこの母はひたすら娘の生きるすべを考え、自分なりに守りたかった。その気持ちの強さ、その娘との絆の強さは誰も口をはさめないだろう」と母親に寄り添っている。
また松井さんは「キャンディーのようなカラフルでポップな世界観がとってもドリーミー。だからこそ貧困という現実の中で生きている子供の無邪気さや親の葛藤がつらく、心打たれます」とコメントしている。