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1日から公開されている映画「雪の華」(橋本光二郎監督)でダブル主演を務めるダンス・ボーカルグループ「三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE(三代目JSB)」の登坂広臣さんと女優の中条あやみさん。映画は東京とフィンランドを舞台にしたラブストーリーで、ガラス工芸家を目指す綿引悠輔を登坂さん、憧れの地・フィンランドに行くことを夢見る平井美雪を中条さんが演じている。普段、登坂さんは三代目JSBとして、中条さんはモデルとして、異なるジャンルでも活躍している。それぞれの活動が俳優業にもたらすものや、演じる上で大事にしている思いなどを聞いた。
◇別ジャンルの活動が俳優業にもたらすもの
登坂さんは三代目JSBとしてのアーティスト活動、中条さんはモデルと、2人には異なるジャンルでも活躍しているという共通点がある。それぞれの仕事が、演技に生きることは? 「最近、ふと言われた言葉なんですが、『両方やっているからバランスがいいんじゃないか』と……」と中条さん。「たとえば、モデルでインプットしたことを女優としてアウトプットしたり、その逆もあったり。女優だけだとバランスが保てないというか、全部出してばかり、というか……。だからどちらもインプットになっているんじゃないかなと思います」と分析する。
登坂さんは「お芝居をやらせていただいて、それを経てアーティスト業に戻ってくると、近いメンバーやスタッフなど、昔から僕を見ている人たちが『明らかに表現の幅が広がったし、歌の聞こえ方も違う』と言ってくれるんです。お芝居の世界で経験した何かが自分の中にあって、それがステージで表現の一つとして出ている、ということはあるんじゃないかなと、周りに言われて感じました」と語り、「今回も、何かをステージに持って帰ることを自分自身、楽しみにしています」とほほ笑む。
◇2人のファッションのこだわりは? フィンランドロケの思い出も
今作では、中条さん演じる美雪が悠輔と出会い、恋をすることでメガネのあか抜けない格好から華やかな装いに変化していく姿も見どころだ。そんな美雪を演じた中条さんに、お気に入りのファッションを聞くと、「暖かいものが好きだから、レザージャケットとか、ベロア生地のパンツとか、ニットとか、スエットとか……あったかグッズが好きで」と笑顔で回答した。登坂さんは「着る洋服の系統が毎回コロコロ変わるタイプではないんです。昔からビンテージが好きなので、新しいものを求めるというよりも、ビンテージもののレザーとかデニムに興味がありますね。あまり自分のスタイルは変わっていないかもしれないです」とファッションのこだわりを語る。
長丁場となる映画の撮影では、健康管理も重要だ。2人の撮影中の心がけとは? 「撮影では(フィンランドで)ヘルシンキのホテルに泊まったのですが、ホテルにジムがついていたので、ジムに行っていました。ジョギングとか筋トレとかしていました」と笑顔で明かす中条さん。登坂さんも「あと、サウナですね。フィンランドはサウナがすごく多いので、行ったホテルにもついていて。そこで監督とたまたま会って、裸の付き合いをしていました。サウナの中で『あのシーンはこうじゃないですか』とか話し始めて、死ぬほど暑かった」と楽しそうに思い出を語ってくれた。
◇カッコいい自分はどうでもいい
今作で、登坂さんはぶっきらぼうだが真っすぐな悠輔を、中条さんは余命宣告されながらも懸命に前向きに生きる美雪を好演した。今作も含め、役を演じる上で、普段どのようなことを心がけているのか。登坂さんは「素直でいる、ということかもしれないです」と明かし、「今回も、カッコつけようとは全く思わなかった。『カッコいい自分』とかどうでもいいと思える作品だったから。カメラのテイクのチェックも1回もしなかったです。信頼しているスタッフが言ってくれたらそれでオーケーと思っていたので、たとえ顔が不細工に映っていようが、なんでもいいなと考えていました」と胸の内を語る。
中条さんは「目標は、役の人生を生きているように演じられたら、ということ。演じるというよりも役を生きる、という演技ができる人になれたらいいなと思うので、できるだけその作品の間は役を生きていたいなと思いながらやっています」と女優としての思いを明かす。
映画は、歌手の中島美嘉さんのヒット曲「雪の華」をモチーフにしたラブストーリー。ひったくりに遭ったことをきっかけに悠輔と出会った美雪は、真っすぐな彼に引かれていく。悠輔の働く店が借金で危機に陥っていることを知った美雪は「私が出します、100万円。その代わり1カ月間、私の恋人になってください」と期間限定の恋を持ちかける……という展開。映画「orange-オレンジ-」(2015年)などの橋本光二郎監督がメガホンをとり、映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」(17年)、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」などの岡田惠和さんが脚本を担当している。