市川染五郎：声優初挑戦は「不安だった」　父・幸四郎の感想は…

　歌舞伎俳優の市川染五郎さんが3月23日、東京都内で行われた劇場版アニメ「サイダーのように言葉が湧き上がる」（5月15日公開）の完成報告会に、女優の杉咲花さん、イシグロキョウヘイ監督と共に登場。主人公・チェリー役で声優に初挑戦した染五郎さんは「声優の仕事も映画に出演するのも初めてで、アフレコをするまで不安だった」と心境を明かし、「不安を乗り越えて作品が完成して皆さんに届く。不安ではありますがお客さまにどんな反応をいただけるか楽しみ」と充実感を口にした。

　イシグロ監督から手紙でオファーを受けたという染五郎さんは「不安が一番大きかったですけど、監督の手紙がすごく熱いメッセージが書かれていて。違う挑戦に、違う自分の成長につながっていくのはうれしい」と喜びつつ、「自分の声は嫌い（笑い）。でもやるしかない」と覚悟を決めた当時の心境を振り返った。

　また、父・松本幸四郎さんの反応を聞かれると、「父は試写会に行ってくれたみたいで、『良かったよ』と言ってくれた」と明かし、「（演技については）『監督がいろいろ教えてくださったというのが分かった』と言っていた」と照れくさそうに話していた。

　この日は、27日に15歳の誕生日を迎える染五郎さんをサプライズで祝福。大ファンだというマイケル・ジャクソンさんがモデルのベアブリックと、チェリーが使っているものと同モデルのヘッドホンをプレゼントされ、今春、高校に進学する染五郎さんは「数学が苦手なので頑張りたい」と抱負を語っていた。

　「サイダーのように言葉が湧き上がる」は、アニメ関連の映像や音楽を制作するレーベル「フライングドッグ」の設立10周年を記念した劇場版オリジナルアニメ。監督は「四月は君の嘘」などのイシグロさんが務め、「ひるね姫～知らないワタシの物語～」などのシグナル・エムディとCG制作会社のサブリメイションが製作する。人とのコミュニケーションが苦手な俳句少年のチェリーと、コンプレックスを隠すためにいつもマスクをつけている少女のスマイルが出会い、言葉と音楽で距離を縮めていく様子が描かれる。