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女優の蒼井優さんが10月7日、東京都内で行われた主演映画「スパイの妻<劇場版>」(黒澤清監督、10月16日公開)の配信トークイベントに俳優の高橋一生さん、黒沢監督とともに出席した。会場では第77回ベネチア国際映画祭で受賞した銀獅子賞(監督賞)のトロフィーが初お披露目され、蒼井さんは「人生でこんなに近くで見ることなんて……。触れる距離にあるのに全然触ろうと思わないくらい、すごい圧がある」と述べた。
映画は、戦争が迫る1940年を舞台にしたミステリーエンターテインメント。神戸で貿易会社を営む優作(高橋さん)は、赴いた満州で恐ろしい国家機密を知り、正義のため、事の顛末(てんまつ)を世間に知らしめようとする。妻・聡子(蒼井さん)の知らぬところで、優作は別の顔を持ち始めるが、優作への愛が聡子を突き動かしていく……というストーリー。
日本人作品による銀獅子賞受賞は、北野武監督の「座頭市」以来、17年ぶりの快挙。黒澤監督は「ラッキーだった。ベネチア映画祭のコンペティションに選ばれただけで十分幸せでした。皆の力を結集してここまでいけたことに満足しています」としみじみ。光り輝くトロフィーを前にした高橋さんは「ここにあるのが現実感ない。見た感じ、非常に滑らか。ツルッツルですね」とほほ笑んでいた。