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来年4月に公開される米マーベル・スタジオの最新作「ブラック・ウィドウ」(ケイト・ショートランド監督)の日本語吹き替え版で、スカーレット・ヨハンソンさん演じる主人公ブラック・ウィドウの声を務める女優の米倉涼子さん。同作はブラック・ウィドウの初めての単独作で、米倉さんが同役を演じるのは今回が7作目。単独作の制作を予期していたという米倉さんは「心を決めて挑まなければ」と決意していたと語る。今年4月に個人事務所「Desafio(デサフィオ)」を設立し、現在は「新しい挑戦」を続けている日々だという米倉さんに、今作への思いや現在の心境、今後の挑戦などを聞いた。
◇今は仕事につながることしか考えていない 挑戦は出会い、縁、思いとの化学反応で
今作では声優を務め、「ドクターX~外科医・大門未知子~」やブロードウエーミュージカル「シカゴ」などドラマや舞台で幅広く活躍する米倉さん。個人事務所を設立し、今までとは異なる環境で新たなスタートを切った。設立から半年以上が経過した今の状況を聞いてみると、「お仕事の内容としては、すごく変わった、というわけではないんです」と話す。
一方、新しい環境に身を置いて気づくこともあった。「大きな会社の一人ではなく、一人しかいない、小さな会社の一人(笑い)。自分が動かないと何も始まらない環境にいるんだな、と(気づいた)」。女優としての仕事以外にもこなすべき雑務は多く、「今まで通り、現場に行って『はい、やります』だけではないことが増えているので。あれもこれも考えなきゃいけない、あの人とのあの会話をこうしなきゃいけない……そういう新しい挑戦もあります」と充実した日々をのぞかせる。
そうした日々を送り、今は「常に、仕事につながることしか考えていないです」ときっぱり。これから女優としてはどのような挑戦をしていくのだろうか。そう尋ねると、米倉さんは「正直なことを言っていいですか? ……何にも決めていません!」と豪快に笑いつつ、「今までも、3年先、5年先、10年先……と考えてやってきたわけではないので。“出会い”と“ご縁”と“思い”……そういうものとの化学反応を感じとって、挑戦させていただけたらと思っています」と考えを語った。
テレビドラマ、映画、舞台……。挑戦の場は多々あるが、具体的なジャンルや場所を決めているわけでは「ない」と米倉さんは言う。「今まで培ってきた仲間たちと新しい挑戦をしたいと思うし、ファッションの仕事もやりたいし、女優なので新しいお芝居もやれたら、と思う。(仕事の話は)たくさんいただいているんですが……挑戦の場所は『こう』と決めているわけではまったくなく。自分にとっては、今は新しい毎日なので、それが『挑戦している』ということだと捉えています」と意欲的に語った。
◇強くてクールなイメージも「家ではダラーッと…」
最新作「ブラック・ウィドウ」は、美しき最強のスパイ、ブラック・ウィドウの過去と秘密を描くスパイ・アクション作。ヨハンソンさんが、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフを演じる。
ブラック・ウィドウは、2019年に公開された「アベンジャーズ/エンドゲーム」にも登場。米倉さんは「(同作で)崖の下に落ちていってしまったブラック・ウィドウを見て『ひゃーっ!』と思った」としつつ、一方では「『きっとこれ、(単独作が)あるんじゃない?』といううわさがあって。そのころから“覚悟”しておりました。心を決めて挑まなければいけないな、という思いでいっぱいでした」と振り返る。
吹き替えで意識したことは「平常心」。ブラック・ウィドウといえば「アベンジャーズ」の一員であり、クールで知的というイメージで、どこか米倉さんの印象と重なる。
「私も、人からはすごく強くて、クールで、いつも意志があって、なにも後悔していなさそうで……そういうイメージだと思うんですけど(笑い)、家族とはすぐけんかもするし、態度もダラーッとしています」と意外な一面を明かす。今作では、“家族”と関わることで、クールなブラック・ウィドウの「外の顔と内の顔」が見られるといい、「今までの『アベンジャーズ』の姿とはちょっと違う形ですね」と見どころを語った。
<プロフィル>
よねくら・りょうこ 1975年8月1日生まれ、神奈川県出身。1992年の「第6回全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞し、翌年から7年間、キャンペーンガールやCM、ファッション誌専属など、トップモデルとして活躍。数々の作品で主演を務め、2012年7月にはミュージカル「CHICAGO」主演でブロードウェーデビューを果たす。テレビドラマは「黒革の手帖 」「ドクターX~外科医・大門未知子~」など出演多数。