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石原さとみ:「心がとても強くなった」 2021年は“他人に柔らかくいられる人”に

 1月4日に放送されるテレビ東京の新春ドラマスペシャル「人生最高の贈りもの」で主演を務める石原さとみさん。2020年は、コロナ禍という特殊な環境下で過ごした1年となったが、石原さんは「心がとても強くなった」と振り返る。2021年をどのように過ごしたいと考えているのか。石原さんに、昨年を振り返って今年の抱負などを聞いた。

 ◇2021年は「ニューノーマルが定着する年になる」

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、さまざまな常識やルールがガラリと変わってしまった2020年。そんな激動の1年を経て、「(自身が)コロナの困難を乗り越えた、という意味では、心がとても強くなった2020年でした」と石原さんは内面の変化を明かす。

 昨年は、「当たり前のことがちゃんとできるようになった年」だったという。新春ドラマの劇中でも、石原さん演じるゆり子が、向井理さん演じる夫と料理をしたり、花に水をあげたりするシーンがあるが、同じように「お花を生けたり、ご飯を作ったり、そういうことがちゃんとできるようになった年でした。例えば、クミンシードをオリーブオイルで炒めて、ニンニクとショウガを入れて、先に炒(い)ってからパスタを入れたり、カレーを作ったり」と明かす。花は、ひまわりやガーベラなどを季節ごとに生け直しているといい、「お花が増えたので、花瓶が増えましたね」と笑顔で語る。

 そんな変化を踏まえ、今年はさらなる成長を、と考えている。「『ニューノーマル』というか、新しい当たり前が出来上がる年だと思うんです。2020年はその変化に慣れるのが大変だったんですが、2021年はその『新しい当たり前』に慣れ、定着していく年になると思います」と話す。

 そして「2021年は、体の基本、ベースの部分を強くして、もっと他人に対して柔らかくいられるような人になれたらいいな、と思っています」と目標を掲げる。

 そんな石原さんが今年、新たに挑戦したいことは、持久力をつけることだという。「今までの人生で、有酸素運動ってほとんどしたことがなかったので、挑戦したいなと思っています。走るにしろ、泳ぐにしろ、持久力をつけるための運動がしたい。今までは可動域を広げるような運動しかしたことがなかったので、有酸素を含めて、持久力がつくようなトレーニングをしたいですね」と目標を語る。

 ◇家族との時間、好きな食べ物… 「自分のことを知る努力」を経て分かったこと

 石原さんは、今作の撮影前に朝食を作る楽しさに気づいたという。以前モーニングルーティンでスムージーを作っていることを明かしており、それは現在も続けているという。「朝、固形物を(体に)入れるのがちょっとしんどくなっていて。(スムージーを作るのは)すごく簡単なのに、栄養価が高く、胃腸への負担が少なかったので、私の体に合っているのかなと思いました。毎日というより、1週間に4日間とか、日を置いて飲んでいます。ずっと続けていけたらいいなと思っています」と声を弾ませる。

 スムージーに入れるのは、ほうれん草や小松菜、ケール、セロリ、ピーマンなど緑の野菜や、ブルーベリーやパイナップル、リンゴ、バナナ、ラズベリーなどのフルーツ、さらにプロテインやカカオ、チアシードなどさまざまだ。おすすめのレシピは、レモングラスを入れたスムージー。「レモングラスは繊維がすごいので、細かく切ったほうがいいですね。レモングラスやミントは味変(味を変化)できるので、おすすめです」と明かす。

 楽しそうに好きな料理やスムージーの話をする石原さん。先行きが見えないこの時代、不安や恐怖を感じることもあるというが、そんな状況下で安心を得るためには「どれだけ周りに確実なものがあるか次第」といい、自身もこの1~2年は、好きなことが何か、大切なものは何かなど、改めて「自分のことを知る努力をした年月」でもあったという。

 「自分はこういう食べ物が好きなんだ、やっぱりこの友人が好きなんだ、家族との時間が大切なんだと、自分のことを知るためのいろんな努力をした上で、はっきりと分かったことがいっぱいある年でした」と改めて2020年を振り返り、同世代の女性に向けて、「もし面倒くさいな、とおろそかにしていたら、たぶん不安が先に走ってしまうと思います。だから『ちょっとだけ自分で自分のことを知る、自分を見つめる、という意識ができると、想像以上に安心する』ということが伝わったらいいなと思います」とメッセージを送る。

 スペシャルドラマ「人生最高の贈りもの」は、余命宣告を受けた一人の女性と彼女を取り巻く家族の絆を描いたヒューマンドラマ。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」などの岡田惠和(よしかず)さんによるオリジナル脚本で、演出は「池中玄太」シリーズなどを手がけ、60年以上のキャリアを持つ石橋冠監督が担当する。

 元大学講師で翻訳家の笹井亮介(寺尾聰さん)は、妻に先立たれ、東京都豊島区で一人暮らしをしていた。ある日、長野県の安曇野で夫・繁行(向井さん)と暮らしていた一人娘のゆり子(石原さん)が帰ってくる。突然の帰省に驚く亮介に、ゆり子は理由を一切語ろうとしないまま、父と娘の2人暮らしは緊張しつつも温かく穏やかに過ぎていく。だが、娘の人生に残された時間はわずかだった……というストーリー。1月4日午後8時に放送。

<プロフィル>

 いしはら・さとみ。1986年12月24日生まれ、東京都出身。2003年、主演映画「わたしのグランパ」(東陽一監督)で本格的に映画デビュー。同年、NHK連続テレビ小説「てるてる家族」でヒロインに抜てきされる。2016年の「シン・ゴジラ」(庵野秀明総監督、樋口真嗣監督)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」「高嶺の花」(共に日本テレビ系)、「アンナチュラル」(TBS系)、「アンサングシンデレラ」(フジテレビ系)など多数のドラマで主演を務めている。

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