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女優として、また2歳の男児を育てるシングルマザーとして日々、仕事と子育てに奮闘中の前田敦子さん。オンライン動画配信サービス「Hulu(フールー)」で独占配信中のオリジナルドラマ「死神さん」にレギュラー出演している。同作で共演した女優の長谷川京子さんが「女性として憧れ」という前田さんに、子育てや、今後の展望、ドラマや長谷川さんとのエピソードなどを聞いた。
◇息子がテレビに向かって「ママー」
女優の仕事はもちろん雑誌、CMなどの出演依頼が続く前田さん。10月13日にはフォトエッセー「明け方の空」(宝島社)の発売も控えている。子育てと並行しながらの生活を「基本的には朝、子供を起こして、ご飯を食べさせて、自転車で保育園に送るまでが大切な時間。保育園に必ず送ってから仕事に行くのが、朝のルーティンになっています。私にとっても子供にとってもお互いにいい切り替えになっていると思います」と語る。
最近は、テレビに出演している自分の姿を子供が認識できるようになってきた。「(テレビで)私の姿を見ると『ママー』って言っています。でも、アイドルの人を見ると全員『ママー』って言いますね。あと、ショートカットの女性を見ると『ママー』って。この間、ある女優さんの姿を見て『ママー』って言っていたので、『ショートカットだね。でもママじゃないよー』って教えてあげました。可愛いです」と目を細める。
「子供が話せるようになってきたので、意思の疎通がしやすくなりました。子供のやりたいと思うことが出てきたので、それを優先してあげようというのが、今一番に考えていることですね。(子供には)やりたいことを伝えられるようになったという喜びがあるようで、私もうれしいです。意思疎通は大事ですね」と語った。
◇30歳になり「新しい年齢の重ね方、楽しみ方を感じています」
今年、所属事務所を離れてフリーになり、7月には30歳になった。「30歳になったら、いろいろな面で幅が広がった感覚があって、新しい年齢の重ね方、楽しみ方があるなと感じています。だから(30代の)軸は仕事かもしれないですね。30代半ばぐらいまでは、今のような感じでいきたいなと思います」と展望を語る。
また「仕事に対する責任感が増しました。子供を育てていく上で純粋に仕事は大事ですし、子供が成長していく過程で親が見せてあげられるのは、頑張っている姿。これは必ず子供の記憶に残っていくものだと思うので」と力を込めた。
では10年後、40歳になったらと聞くと「子供は中学生になりますね。10年後、どんな世の中になっているか分からないですけれど、留学することができるのであれば、広い世界に視野を向けてあげたいな」と思いをはせた。
◇共演の長谷川京子には「女性の美しさが詰まっている」
Huluオリジナル「死神さん」は、大倉崇裕さんの同名小説(幻冬舎文庫)が原作。“死神”と呼ばれる再捜査専門のクセモノ刑事・儀藤堅忍(ぎどう・けんにん=田中圭さん)が、事件ごとに相棒を替えながら冤罪(えんざい)事件を再捜査し、真実を明らかにしていく。メイン演出は、「TRICK」や「SPEC」シリーズで知られる堤幸彦監督。1話完結型で、相棒役は、小手伸也さん、蓮佛美沙子さん、お笑いコンビ「EXIT」のりんたろー。さん、長谷川さん、竹中直人さんが演じる。毎週金曜に1話ずつ新エピソードを独占配信中。全6話。
前田さんは、田中さん演じる儀藤に「パシリ」と呼ばれる連絡係の警察官・南川メイを演じた。儀藤とのバディーを熱望するも、拒否され続け、後方支援として“自分なり”に儀藤をバックアップしていく。
ドラマのオリジナルキャラクターで、前田さんは「誰にもまねできない世界観がある堤監督のオリジナルの役に自分を当てはめてもらえたのは、ラッキーだと思いました。何を考えているか分からないキャラだけれど、それが作品のいいスパイスになり、箸(はし)休めになってくれていたらいいなと思いますね」と見どころを語る。
長谷川さんは第4話(10月8日に配信予定)で儀藤の相棒となる、警視庁人事課の監察係・陣野澄香(じんの・すみか)役で登場する。
撮影現場で対面した前田さんは、長谷川さんについて「きれいでした! もうただそれだけ……」と目を輝かせる。「ご本人にも伝えました。『すごくきれいですね』って」と明かし、「(長谷川さんは)『ありがとう』って。返事の仕方も“きれいなお姉様”という感じでした」とうっとり。「女性の美しさが詰まっている方だなって。実際にお会いすると、身長もあって、たたずまいもすごくカッコいいですし、女性の憧れ。会った瞬間にホレました」と笑顔で振り返った。